全てを恨んで死んだ悪役令嬢は、巻き戻ったようなので今度は助けてくれた執事を幸せにするために生きることにします
「本当!? 私の目の色みたい!?」
「はい、綺麗な淡い紫色で……」
「この花ますます気にいっちゃった! 持って帰ろうかしら」
お嬢様はそう言って花をじっと見て、その中で気に入ったらしい二輪を摘んだ。無邪気な仕草に自然と笑みがこぼれる。
「お部屋に飾ったらきっと素敵ですね」
「ええ。窓のところに飾るわ。はい、こっちはサイラスの」
お嬢様はにこにこしながら、二輪のうち一つを差し出した。
「くれるんですか?」
「ええ、お揃いにしましょう。サイラスもお部屋に飾ってね」
お嬢様にもらった花を見つめながら、胸に温かいものが広がるのを感じた。
「ありがとうございます、お嬢様。大切にします」
「うん! 私も宝物にする」
お嬢様はそう言って花を胸の前でぎゅっと抱きしめた。
いつもなら一度外に出ると中々屋敷に戻ろうとしないお嬢様だけれど、今日は「お花を飾る花瓶を探しましょう」と言うとすぐさまついて来た。
倉庫に行ってメイドに小さな花瓶を二つ用意してもらう。
お嬢様は部屋に戻るとすぐさま花瓶を窓のそばに置き、ずっとにこにこ眺めていた。
「はい、綺麗な淡い紫色で……」
「この花ますます気にいっちゃった! 持って帰ろうかしら」
お嬢様はそう言って花をじっと見て、その中で気に入ったらしい二輪を摘んだ。無邪気な仕草に自然と笑みがこぼれる。
「お部屋に飾ったらきっと素敵ですね」
「ええ。窓のところに飾るわ。はい、こっちはサイラスの」
お嬢様はにこにこしながら、二輪のうち一つを差し出した。
「くれるんですか?」
「ええ、お揃いにしましょう。サイラスもお部屋に飾ってね」
お嬢様にもらった花を見つめながら、胸に温かいものが広がるのを感じた。
「ありがとうございます、お嬢様。大切にします」
「うん! 私も宝物にする」
お嬢様はそう言って花を胸の前でぎゅっと抱きしめた。
いつもなら一度外に出ると中々屋敷に戻ろうとしないお嬢様だけれど、今日は「お花を飾る花瓶を探しましょう」と言うとすぐさまついて来た。
倉庫に行ってメイドに小さな花瓶を二つ用意してもらう。
お嬢様は部屋に戻るとすぐさま花瓶を窓のそばに置き、ずっとにこにこ眺めていた。