可愛いのは、僕じゃない


〝なんか、変なものでも食べた?〟って。



聞きたくなる勢いで驚いている............



「ふっ、ふーん.........」



あえて、驚いたことを、
悟られないような口調をしてみるけど。



「僕、もう高校生だからね。
いつまでもきなりに甘えてられないし」

「......そっ、そうだよね、あははっ‼︎
じゃ、先に行ってるからっ!」



私は、真弥に言葉を残すと足早に部屋を出た。



こっ、高校生になると、
こんなに変わるもの........................なの?



ついこの前まで、
あどけなさが残る中学生だった真弥が、
なんだか少しだけ大人に見えた瞬間だった......


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