可愛いのは、僕じゃない
そのまま、思い出を振り返りながら、
ペラペラとアルバムのページをめくる。
アルバムを見てるとやっぱり思う。
やっぱり、昔から........................
「真弥っ、ちょー可愛いっ‼︎」
アルバムに映る、子供の頃の私と真弥。
その中には、
いちご大福の被り物をする真弥の姿。
写真はどれも、真弥の方が可愛くって。
むしろ、私の方が〝男の子〟に見えるぐらい。
「...............きなり、」
「ん?真弥.........?」
いつもより、
低音ボイスの真弥が、私の名前を呼んだ。
かと、思えば........................
「本気で僕のこと、可愛いと思ってる?」
降ってきたのは、そんな言葉。