私の光

「お…おき…起きなさい！」

ん…うるさい…誰…

「ゆら…起きて！」

起きないと…

重い体を起こし，ゆっくりベッドから降りる

私の名前は，今里優来(いまさとゆら)

まぁ偽名だよ？

本名は白咲　桜華

本名というか，今里優来って名前が嫌いだから新しい名前を作ってもらった

毎日毎日…
ほんと親嫌い
でも命令だから仕方ない

朝母親に起こされて，朝ごはんを食べて学校に行く

学校が一日で一番マシな時間
親がいないから

毎日毎日ガミガミガミガミ怒られる
まぁ私が悪いんだけど，反省してない

親に駅まで送ってもらって電車に乗って学校の最寄りの駅まで行く
そこから歩いて学校まで行く

そんな日常を繰り返すだけ

つまらない毎日

でも今日は違った

朝，いつも通り学校の最寄りの駅から学校に歩いていた時

ぶーんぶーん

ポケットに入れていたスマホが振動してた

黒いスマホ，傷一つついてない画面に裏は金と紫の薔薇が描かれてる

イヤホンをとって黒いスマホをポケットから取り出し，ボタンを押して耳につけた

「おはようございます，ボス」

「おはよう，桜華くん」

聞こえてきたのはのんびりとした声

「こんな朝にどうかされましたか？」

「実はね，ある人物を組織に引き抜いて欲しい，詳細は…」