生徒会長さんの溺愛、とめられない。
「………え?!」
私が反応する間もなく、葉月先輩の腕が私の肩へとのびてくる。
そして、私の首筋に顔をうずめた葉月先輩。
「………っ、ひゃ……」
首筋を舐められて、くすぐったくて、声が出てしまった。
は、恥ずかしい……っ!
「前はやめてって言ったけどさ、雪の声ききたい」
「むりです……! 恥ずかしい……!」
葉月先輩が、なんだかすごく、大人でいじわる……。
耳元で囁かれるのも、心臓に悪い。
「ここにキスしていい?」
そう言って、私の唇をふにふにしてくる葉月先輩。
「え、えと………」
私の思考はショート寸前。
考える間もなく、葉月先輩の綺麗な顔が近づいてくる。
「優しくするから、目つぶってろ」
触れ合うギリギリのところで、葉月先輩が手を離した。
「雪……! いた……!」
それと同時に、心配している様子の夏帆ちゃん、ショックを受けている翔平、わたあめを食べている大雅くんの姿が見えた。
葉月先輩は、ばつが悪そうに頭をかいていた。