生徒会長さんの溺愛、とめられない。



「えぇ?! またキスされたの……?!」


時刻は20:30。


部屋で、さっきあった出来事の一部始終を話した。


あはは……夏帆ちゃんが驚くのも無理はない……。


「一応聞くけど、まだ付き合ってないんだよね?」


「うん……でも、葉月先輩といると、恋人みたいな空気になっちゃうんだよね」


「観覧車では、親友になったんだっけ?」



夏帆ちゃんの質問に言葉が詰まる。


あの、観覧車でのハグに、なんの意味があったんだろう。


新しい関係って、何……?


今の私と葉月先輩の関係は、一言では言い表せないぐらい複雑。



「私、自分の気持ちがよく分からなくて……」


「申し訳ないけど、私にも雪の気持ちが分かんない……会長のこと好きじゃないの?」



私が、葉月先輩を、好き……?


うーん……ちょっと考えられない……。



「葉月先輩は、私のことどう思ってるのかな?」


「いや、会長は雪のこと大好きでしょ!」


「告白されて、キスまでされておいて、友達って、おかしいよね」



私……すっごく最低だ。


キスも、断って拒絶するべきなんだと思った。


それに……翔平にも告白されて、お試し期間までつくってもらってるのに……。


なんでこんなに曖昧なんだろう。


なんか、泣きそう……。



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