生徒会長さんの溺愛、とめられない。



朝食を食べ終わった私たちは、再びネズミーランドに入り、計画通り、二組に分かれて行動することになった。


「雪と二人とか、まじで最高~。お試し期間だから、俺頑張るよ」



私も……本気で翔平に向き合うって決めたから。


翔平の言葉をまっすぐ受け取って、きちんと考えよう。



「私も……翔平のこと、ちゃんと考えようと思ってるから」


翔平の方を向いて、目をしっかり合わせて伝える。


つ、伝わったかな………?



「……っ」



すると、翔平はバッと顔を逸らした。



「……?」


「ど、どうしたの」


……ちょっと困惑。



顔は見えなかったけど、ちらっと見えた耳は、トマトみたいに赤い。



て、照れてる?



ぶわっと、ドキドキが伝染した。


な、な、なんで……?


私、そんな恥ずかしいこと言ったかな……?



「ごめっ……またフワッと流されるかなーと思ってたから、まさかそんなに真剣に、見つめられるとは、思ってなくて……っ」



翔平の顔が私の方へむく。


むにっ。



ほっぺたをつかまれる。



「………あんま照れさせんでよ、この無自覚キラー」



無自覚、キラー……?



「首なんかかしげんな、かわいすぎ」



「へ………!?」



かわいすぎ……!?



う、翔平に口説かれてる……。



< 110 / 118 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop