生徒会長さんの溺愛、とめられない。



「???」



「お兄さん、とかですかね?」



「いやぁ、流石に似すぎじゃない?」



「いや、俺。葉月」



「「………!」」




どうして、金髪なんだろう………。



昨日の夜までは、黒髪だったよね?




「会長!! 突然すぎますよ!! もう!!」




私が混乱していると、翔平がテンション高く葉月先輩の肩をバシバシ叩く。


葉月先輩はそれをするりと避けて、私の方へと向いて、満面の笑みで微笑みかけた。




「似合うか?」




「あ! はい!! もうイケメンが際立ってて……すごくかっこいいですよ?」




びっくりしすぎてかっこいいどころではなかったけれど、思っていたことを告げた。



「だろ? こんなイケメンの隣で歩きたいだろ?」




「は、はい?」



葉月先輩、ふざけてる……?



「よし! じゃあ今から俺とデート決定」




スルリと腕を奪われ、気づけば葉月先輩と二人で走って逃げていた。



「あ! くっそ。雪とられた〜」




翔平が苦笑いしながらそう言ったのが聞こえたときには、もうワクワクした気持ちでいっぱいだった。


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