生徒会長さんの溺愛、とめられない。
「ははっ、雪ってホント純粋」
「思ってること、すぐ顔に出るもんね」
二人して私をからかってくる。
「もう、大雅くん! 夏帆ちゃんまで!」
私達がじゃれ合っていると、周りがざわつきはじめた。
「な、なんで会長様がここに……?」
「生の佐東会長、レベルが違うんだけど……」
………?
生徒会長さんかな?
みんなの反応からして、すごく珍しい人なんだろう。
「え、こっち来た」
「もしかして、翔平に用ですか?」
大雅くんと夏帆ちゃんが受け答えをしたみたい。
「そうか、ここは翔平のクラスか」
………え。
そうか、と言った声に聞き覚えがありすぎて。
「俺が探しているのは伊藤雪だ、どこにいる?」
びっくりして、振り返ると、そこには葉月先輩の姿があった。