生徒会長さんの溺愛、とめられない。


雪のように白い肌。ぱっちりとして澄んだ瞳に、見る人の目を引く、ふわふわの桃色の髪。


確か前に、翔平が狙っていると言っていた女と、特徴が一致している。


確か………伊藤雪(いとうゆき)と言ったか。


思い出した、“図書室の天使”か。


下品な野郎どもが目をハートにして追いかけていた“天使”だから、ライバルは多いだろう。


「な、俺のもんになれ」


いつの間にか眠っている伊藤を見て、思わず口走る。

誰かが見ていたら、『会長はチョロい』と、雪以下の女どもに言われてしまう。


だが、この天使を俺のものにしたい。

ひと目見ただけで、俺は伊藤の虜になってしまったようだ。


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