生徒会長さんの溺愛、とめられない。


せめて、友達くらいにはなりたかった。

後悔してももう遅い。


「ねぇ、あの子。痴漢されてない?」

「あんな短いスカート履いてるからだろ」


横からはサラリーマンのしょうもない会話が聞こえる。

今どき、痴漢なんてするやつがいるのか。


軽蔑の眼差しでサラリーマンの目線の先を辿ってみる。


そこには、今にも泣きそうな顔をした――伊藤がいた。

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