生徒会長さんの溺愛、とめられない。


いつもしっかりしていて隙がない葉月先輩の、無防備な姿に、私は思わずそう呟いた。


「………ん……」


葉月先輩が身をよじった。

………今の、もしかして聞かれてた……恥ずかしい……。


すると、葉月先輩が私の頭を撫でていた。

あれ。先輩、寝てる………?


「………あの、先輩?」

「好きだ」

「………えっと……」


葉月先輩、眠っているはずなのに……?

もしかして、寝言? 

これは、葉月先輩が見ている、夢?


突然の「好きだ」に胸がずきんと痛んだ。


「優しくするから、目つぶってろ」


………っ。

先輩、こんなに苦しそうに………っ。


相手は、誰なんだろう。

一度告白されたけど、もう友達としか………思われてないから、私じゃない。


そう考えていると、葉月先輩の顔が近づいてきた。


「ちょっ、葉月先輩……?」


そんなに近づいたら、唇が………っ。

私は抵抗する間もなく、人生2回目のキスをした。


「………ひゃ、ぁ……!?」


なに、これ……っ。

キス……長いっ……。


葉月先輩は舌をいれてきて、私は思わず変な声が出た。


「………ゃ、ぁ……ちょっと、やめ……」


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