生徒会長さんの溺愛、とめられない。


見たことない葉月先輩と、相手が他にいるのが分かっていて、すごく怖くなった。


思わず涙が出て、必死にやめてと懇願すると、葉月先輩の目が開いた。


「………っ、え……!?」


驚いた様子の葉月先輩。

その顔は真っ赤に染まっていて、汗を結構かいていた。

ぼおっとしているような……困惑しているけど甘すぎる顔だった。


「………雪、……怖かったか。すまない、寝ぼけていて………」


「………っ。ちょっと用事を思い出したので……、職員室に行ってきます……」


屋上の扉を開けて、階段をだだっと降りてゆく。

職員室に行くなんて嘘。こんなみっともない顔で行けるわけない。


「……っ。なんでこんなに、痺れるの……」


全身が痺れるような、変な感覚がずっと続いている。


胸もずっと痛くて、心臓がなくなってしまいそう。


昼休みが終わっても、隠れて泣き続けてしまった。


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