生徒会長さんの溺愛、とめられない。


「あ、もしかして怖い? 手、繋いどく」

「………へ?」


私の手に、翔平の手が重ねられた。

うわぁ。なんかこれ、恥ずかしいような……。


心臓が、やばいかもしれない……っ。


「きゃああああ………っ!!!」


すっと落ちていくコースター。


それはもう、一瞬で。

翔平の手に、気を取られていたからかもしれないけど………心臓がばくばくしている。


「ははっ。雪の叫び声、でかい……!」

「もう、からかわないで翔平……!」


小さなカーブの中で、結構大きめな声で会話する私達。


「う、ぎゃあああ………!!!」


前から、聞き慣れない大声が聞こえた。


「ぶはっ。一番でかいじゃん……大雅!」


「大雅くん……面白いっ……」


くくっと笑う翔平と目があった。


なんだか照れてしまって、すぐにそらしてしまったけれど。


< 61 / 118 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop