生徒会長さんの溺愛、とめられない。
「うわぁ、何あのイケメン。神対応すぎる!!」
「てか、あの女の子! 色白で小顔で髪もふわっふわ!」
「あのじじい、私を触ってきたやつだ。まだ懲りてなかったの? あんな可愛い子まで手出して、最低」
だんだんと、注目を集めてきた。
すると、いてもたってもいられなくなった痴漢さんは、逃げ出した。
「あっ、オイ!!」
イケメンさんは追いかけようとしたけれど、私をおいていけないと思ったらしく、諦めていた。
私は体の力が抜け、ふにゃっと地面に倒れ込みそうになる。
でも、イケメンさんがお姫様抱っこで受け止めてくれた。
「えぇ……!?」
は、恥ずかしいっ。
でも、なんだか安心する。
「うぅ……っ。 怖かった……っ」
いい匂い、落ち着くなあ……。
イケメンさんに心配されたくなくて、私は彼の胸元に顔をうずめた。
イケメンさんは、顔は見えなかったけど、耳が赤くなっていた。
そして、大きな手で私の頭を撫でてくれた。