生徒会長さんの溺愛、とめられない。
「……は? 絶交したんじゃねーの。んじゃ、どゆこと?」
大雅は雪を上から見下ろすようにして、ドSっぽい視線を向けた。
“友達やめた”をそのままの意味で受け取っちゃったんだろうな……大雅……。
「何言ってんの大雅……二人は恋人になったってことでしょ?」
一方、大雅の彼女である夏帆ちゃんは、呆れた顔で大雅と雪を引き離す。
やっぱ、そうだよな………つーか雪……どした?
ひとり、状況についていけない当事者に、俺は疑問を抱く。
「絶交? 恋人!? 二人とも何言ってるの……!?」
きょとんとして俺ら三人を見る雪。
「………嘘だろ」
一点の曇りもないそのまなざしに、俺は一人で頭を抱えた。
……雪って………まじで天然。
そ、そういうところが可愛かったりするんだけどっ。