生徒会長さんの溺愛、とめられない。
「何言ってるって……雪が何言ってんの?」
夏帆ちゃんと大雅の声が重なった。
すげー……さすが熟年カップル。
「私……! 葉月先輩とは絶交も恋人にもなってないよ……!」
「うーん、じゃあ友達やめたってどういうこと?」
待っていられなくて、勢いよく聞く。
夏帆ちゃんもウンウンと頷いていた。
「は、葉月先輩とは、親友になったの……」
雪の言葉に、へなへなと腰が抜けた。
……な、何だよ……。
「んな回りくどい言い方すんなよ……!」
「はぁー、そんなの通じるわけないよ……もういいや、コーヒーカップ行こう」
夏帆ちゃんは少しがっかりしているみたいだか、俺は本当に安心した。
雪の彼氏の座は、まだ空いてるのか……。
「まじで焦った………」
「ご、ごめん……っ」
思わずこぼれた本音に、雪は反応してたけど勘違いしているらしい。
「会長のじゃないし……俺の彼女だし」
これで分かった………会長に渡したくない。
雪は……俺の彼女にしたい。