生徒会長さんの溺愛、とめられない。


「あ……ごめんねっ……」


『プルルル―――バンボウーとのお茶会はどうでしたか? 速やかに降りてください………』


雪が謝る声と同時に、アナウンスがなり、俺たちはコーヒーカップを降りた。


「翔平ー。ちょっとこっち来て」


お花のエリアをブラブラしていると、夏帆ちゃんが小声で話しかけてきた。

そっと手招きして、自撮りしあっている大雅と雪に気づかれないようにヒソヒソ話をはじめる。


「……何だよ?」


「決まってんでしょ、ここから別行動しようよ」


き、決まってるんだ……。

たぶん、俺と雪っていう組み合わせだよな?


「え、俺と誰?」

「ううん。私と大雅!」


……答えになってないじゃんか。

まあ……雪と二人で別行動なら……。


「えー、別にいいけど……」


むしろ本望です。

でも、ちょっと恥ずかしいから濁しておく。


「なら決定ね。ちょっと大雅ー! 雪ー!」


ちらりとこちらを見た雪が、俺らの方を指さす。

大雅はまた不服そうな顔をしたが、俺は気にせず手を振った。


大雅、今日どうしたんだ………?


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