推し一筋なので彼氏はいりません
もちろん俺の隣にいてくれれば嬉しいけど、菅野さんが誰を選ぼうと、笑顔でいてくれればそれでいいとも思う。
それでたまに遥斗くん引き要員として呼んでくれれば。
「あ、菅野さん。食べたいって言ってたやつ、あれじゃないですか?」
「ほんとだ!行きましょう!」
早足で進む菅野さんのあとを2人で追う。
無事食べたかったものを手に入れて、嬉しそう。
「これ美味しいですよ!食べます?」
食べる時は遥斗くんの話をする時並に幸せそうな顔をしていて、そういうところが可愛いと思う。
「いいんですか?」
「はい!花純さんも。」
「私もいいの?やった。」
夏祭りのときもだったけど、優しいのか、好きなものを共有したいのか、笑顔で自分のものをすすめてくるのも可愛い。
「菅野さんって可愛すぎませんか。」
「はい?なんですか、急に。」
「さっきから度々可愛いなと思って。」
「どのへんが……?」
「自分の可愛さをわかってないのも可愛いです。」
「わかる!愛衣ちゃんのそういうとこいいよね〜。」
「ほんとに。」
「食べたいもの見つけて駆け寄っていくとことか、美味しそうに食べてるとこも、さっきから全部可愛いよ。」
「その通り。間違いないです。
よく分かってるね、花純。」
「当たり前じゃん。」