推し一筋なので彼氏はいりません
「えーっ!すっごく美人さんじゃない!
愛衣のお友達?にしては大人っぽいわね。」
「すみません、花純さん。多分ママしばらく離してくれないと思うので、着替えてきてもいいですか?」
「もちろん。お母様と待ってるね。」
「ママ、花純さんに迷惑かけないでよ。ちょっと着替えてくるから。」
「はいはい、どうぞごゆっくり〜。
それで、花純さん?はどういうお知り合いなの?」
花純さんに興味津々のママ。
ママの質問攻撃で花純さんを疲れさせてしまう前に、早く着替えて戻ってこよう……。
花純さん大人っぽいから、私もそういう服装の方がいいかな。
っていっても大したものは持ってないけど。
これでいいかと手に取った服にできるだけ急いで着替えて、リビングに戻る。
リビングでは楽しそうな声が響いていた。
「おまたせしました。」
「私服の愛衣ちゃんも可愛い!
あ、ねぇ、よかったら髪の毛アレンジしてもいいかな?」
「そんなの、むしろいいんですか?」
「もちろん!
コテとかある?」
「あります。」
数える程しか使ってないコテを引っ張り出して花純さんに渡すと、あっという間に可愛い髪型ができあがる。
「すごい!可愛いです!」
「喜んでもらえたみたいでよかった。」
「花純さんすごいわね。
愛衣がいつもの何倍も可愛く見えるわ。」
「えー、愛衣ちゃんは普段から可愛いですよ?」
「あら嬉しい。
私も親バカだと思うけど、愛衣はなかなか可愛いと思うのよね〜。」
「はい、とても可愛い娘さんです。」
「ちょっと、ふたりとも!」
なんて恥ずかしいやり取り。