推し一筋なので彼氏はいりません
「前も思ったんだけど、愛衣ちゃんってご飯食べてる時いい顔するよね。可愛い。」
あの後駅の方まで行って、花純さんとオムライス専門店に入った。
「……ありがとうございます。」
花純さんすぐ褒めてくれるから、嬉しいけど照れる。
そういえば佐山先輩も似たようなこと言ってたけど、私ってそんなに食べてる時の顔違うのかな。
「この後どうしよっか?
個人的には、クリスマス限定のイルカショーやってる水族館か、テーマパークか、あと公園とかでまったりするのもありかな〜って。」
「うわぁ、全部ありですね。
水族館好きだし、テーマパークは普段行かないから新鮮だし、天気がいいから公園で特別なにもしないのも良さそう。」
「ゆっくり食べながらゆっくり悩んで。」
「はい。」
結局私が期間限定と言う言葉に負けて、水族館に行くことになった。
「水族館とか久しぶりだなぁ。
中学生くらいの時に来たのが最後かも。」
「そうなんですか?」
「うん。
こういうとこってさ、楽しめる人と、ほんとに興味なくて全然楽しめない人といるじゃん?
私楽しくないって思う方だったんだよね。」
「え!?じゃあ別のところの方がよかったですか?」
「ううん、そんなことないよ。
今の私だったら、愛衣ちゃんと行ったら楽しめそうって思ったから提案したんだし。」
「……楽しいですか?」
「うん、すっごくね!」
3択の中で1番悪いチョイスをしてしまったんじゃないかと思ってたけど、満面の笑みで返してくれて、安心する。
「よかったです。」
「愛衣ちゃんも楽しい?」
「はい、すごく。」
「よかった〜。」