青くてまるい惑星の。
リズム。
窓の外の景色は、白くて薄いもやがかかっているみたいに、明るかった。
木曜の午後、差し込むのは春の陽射し。
気をぬいてしまえば、すぐにも眠ってしまいそうだ。
黒板には、戦国時代の武将たちが名を連ね、戦いがあちらこちらで行われている。
コツ、コツ、コツ。
隣の席から、聞こえるリズム。
隣のクラスは英語の授業なんだろう。
ビートルズに合わせてリズムをとるシャーペン。
あたしのひそかな楽しみ。
窓の外を見ながら、シャーペンに合わせて指でノートをたたく。もちろん音は鳴らさないように。
音楽が止まる。
シャーペンも止まる。
あたしも指を止めて、ひそかな楽しみであるセッションは幕を閉じた。
黒板では火繩銃が大活躍だ。
あたしがあくびを噛み殺したその時、カサリ、二つ折りにされた小さなノートの切れ端があたしの机に着地。
発射地点は隣の席。
こちらを見つめた瞳が、誰かに回すことを命令していないのを確認して、紙を開く。
思っていたよりも綺麗な文字が並んでいた。
「ビートルズ、好きなの?」
リズム。