完璧生徒会長はとろける甘さの恋を描きたい
【第10章】
○9話の続きのシーン
芽生「それ以来……葉とこんな関係になっちゃったの」
<着いた公園のベンチに座り、うつむいて>
千和「どうして? 告白されて、気まずくなったとか?」
<隣に座っている、戸惑っている>
芽生「そう。でも、それだけじゃないの。私が……ちゃんと返事、しなかったから……」
<ぼそぼそした口調>
千和「……どういうこと?」
<疑問が増える>
芽生「中学二年生のときだったんだけどね、林間学校のときだったな」
<想い出を話しはじめる>
千和「うん」
芽生「夜に呼び出されて告白されたんだけど……私……その、いきなり抱きしめられて、びっくりして、突き放しちゃったんだ」
<苦しそうな表情>
千和「そんなことが……」
<目を丸くする>
芽生「そのとき、ちゃんと謝って説明するべきだった……。嫌だったんじゃないって……私も葉が好きだから、驚いただけだったんだって」
<うつむき、泣き出しそうな顔>
千和「……!」
<驚いて息を呑む>
芽生「バカみたいだよね。葉も気まずかったみたいで、それ以来、あの件について話せなくて……あいまいに消えちゃった」
<自嘲するような泣き笑い>
千和「芽生……」
<苦しげに顔を歪める>
芽生「なのに……、今でも言えないのに……、ほかの子に取られそうになったらショックなんて……!」
<泣きそうに>
千和(ほかの子……? 煎条くん、好きな子がいるのかな)
<不思議に思う>
芽生「私、もうなにもなくしたくないのに! 葉も、千和も……」
<絞り出すように>
千和「え、私?」
<きょとんとする>
芽生「え?」
<顔を上げ、同じくきょとんとする>
千和「どうして私が?」
<不思議そう>
芽生「……気付いてないの?」
<確認するように>
千和「えっと、なににかな」
<思い当たらないので、困ってしまう>
芽生「……」
千和「……」
<沈黙が流れる>
芽生「……それならいいや」
<作り笑いをして、立ち上がる>
千和「えっ」
<目を丸くする>
芽生「ごめんね、ヘンな話聞かせて」
<作り笑いで、無理に明るく言う>
千和「芽生?」
芽生「ごめん! 先帰るね! 聞いてくれてありがと」
<作り笑いで言って、ぱっと行ってしまう>
千和「え、待って……、あ……」
<引き留めようとしたが、芽生はさっさと去ってしまった>
千和「……」
<一人になり、考え込む>
千和(なんなんだろう?)
千和(どうして私を失うことになるの……?)
<まったく思い当たらなくて、混乱>
○文化祭当日、朝
晴陽「おはよう、千和」
<千和を迎えに来た晴陽、明るい顔>
千和「おはよう!」
<家から出て、隣に並びながら明るい顔>
晴陽「いい天気だ。文化祭日和だな」
<空を見上げて、満足げ>
千和「外の展示やイベントもあるから、晴れて良かったね!」
<明るい笑顔>
今日は文化祭。
たくさん準備をして、完璧のはず!
今日はたくさん楽しむんだ。
○グラウンド、生徒の前で話す晴陽
晴陽「……ということで、今日は規律を守り、学生としてふさわしい振舞いを心がけながらも、しっかり楽しむように!」
<きりっとして、生徒会長らしく挨拶>
○パチパチ(拍手の音)
千和(晴陽、すごいなぁ……人前であんなに堂々と挨拶して)
千和(役員だけじゃなく、学校のみんなに慕われるのは、こういうひとだからだよね)
<生徒たちの中に混じって聞きながら、感心している>
○文化祭がはじまる
千和「じゃ、巡回行ってきますね!」
<生徒会の腕章をした千和、元気に生徒会室を出ようとする>
晴陽「よろしくな」
<笑顔で送り出す>
晴陽「それ、終わったらちょっと遊びに回ってみようぜ」
千和「うん!」
<嬉しそうに笑う>
晴陽「楽しみにしてるから」
<笑顔で、ひらっと手を振る>
○校内を巡回中
千和「煎条くんとペアで巡回なら安心だなぁ」
<千和と葉がペアで学園祭の巡回>
<外の出店あたりを回っている>
<嬉しそうな千和>
葉「そう? 降矢にそう言ってもらえると嬉しいな」
<嬉しそうな笑顔>
千和「だって煎条くん、頼りになるし……、このへんは問題なさそうだね」
<巡回していく>
<特に変わった様子はない>
葉「そうだな。みんな楽しそうにしてる」
<穏やかな表情>
<楽しそうにしている生徒たちが行き交いしている>
千和「もうすぐミニライブがあるからかな。ひとが集まってきたね」
<簡易ステージにひとが集まりつつある>
<そちらを見て>
葉「じゃあ、俺はあっちのほうを一回りしてくるよ」
<そちらを指差して、向かおうとする>
千和「オッケー! 私は中庭屋台のほうを見て回るね」
<軽く答えて、逆側を指差す>
葉「ああ、よろしく」
<にこやかに言い合い、別れる>
○一人で巡回中
千和(煎条くん……、芽生から事情を聞いちゃったから少し心配だな)
千和(それに芽生、よくわからないこと言ってたし)
<巡回しながら、ちょっと考え事をしてしまう>
千和「……うん! このあたりも大丈夫そうかな」
<一通り回り終える>
千和(屋台がいい香りでお腹が空いてきちゃった)
千和(晴陽と回ったらなに食べよう、楽しみ!)
<わくわくしている>
○急に知らない男子が来る
男子1「お、きみ、生徒会?」
<違う制服を着た何人かの男子たち>
<千和に近付いてくる>
<にやにやしていて、軽薄そう>
千和「え、はい」
<軽く振り向く>
千和(違う制服……来客のひとだよね?)
<制服を見て察する>
男子2「遊びに来たけど、すっごい凝ってていいね!」
<にやにやしつつ、褒めてくる>
千和「ありがとうございます! 楽しんでいってくださいね」
<にこっと、営業スマイル>
男子1「うん、だけどさ、ちょっと道に迷ってたっていうか」
<悪い笑顔>
千和「そうなんですか? どこへ行きた……っ!?」
<軽い調子で聞き返すが>
<ガッと腕を掴まれてしまう>
<目を丸くし、驚愕>
男子2「せっかくだから案内してよ」
男子1「お仕事でしょ?」
<千和を捕まえて、にやにや>
<強引に付き合わせようとする>
千和「ちょっと……! 案内は生徒会のお仕事じゃないです! 離して……」
<顔を歪め、不安そうな顔をしながら振り払おうとする>
男子2「つれないなぁ。じゃあ個人的に遊ぼうよ」
男子1「このあと空いてる?」
<軽薄な様子で強引に>
千和「困ります……!」
<迷惑そうな顔>
男子2「なんだよ、誘ってやってるのに……」
<不快そうになる>
○別の声がした
???「おい、なにしてんだよ」
<誰かの鋭い声がかかった>
千和(! 晴陽……?)
<ハッとする>
<とっさに、晴陽かと思う>
千和(助けに来てくれた!?)
<期待する>
○葉が現れる
葉「嫌がってるだろ! 気軽に触るんじゃない」
<後ろからやってきた葉>
<顔を歪め、怒りの顔>
男子1「くっ」
<男子が登場して、ひるむ>
千和(え……、煎条、くん?)
<目を丸くする>
男子2「なんだ貴様……」
男子1「って、こいつも生徒会!?」
<腕章に気付いて、ハッとする>
葉「仕事の邪魔、しないでもらえるか。それに女子にしつこく絡むなら、警備を呼ぶぞ」
<鋭い視線と口調>
男子2「……っ、ああわかったよ! 邪魔なんだよな!」
<捨て台詞を吐く>
男子1「もう行こうぜ」
<情けない様子で去っていく>
葉「ったく……、外部生徒にはああいうのもいるから困る」
<見送り、困ったもんだという顔>
千和「あ、ありがとう、煎条くん」
<ほっとしてお礼>
葉「いいや。悪かったな、俺が離れてたせいで」
<笑顔に戻る、すまなさそうに>
千和「ううん、あ、こっちは巡回オッケーだったよ」
<やっと笑みを浮かべられて、仕事の話をする>
葉「了解。じゃ、次へ行こうか」
<にこっと笑い、千和をうながす>
○二人で巡回を再開
千和(さっき、晴陽が来てくれたのかと思っちゃった……)
<悶々としている>
千和(おかしいよね、煎条くんの声がわからないわけもないのに)
千和(怖かったから……晴陽に助けてほしいと思っちゃったから、かな)
千和(……私、そんなに晴陽のことばっかり……?)
<自分の気持ちに戸惑っている>
芽生「それ以来……葉とこんな関係になっちゃったの」
<着いた公園のベンチに座り、うつむいて>
千和「どうして? 告白されて、気まずくなったとか?」
<隣に座っている、戸惑っている>
芽生「そう。でも、それだけじゃないの。私が……ちゃんと返事、しなかったから……」
<ぼそぼそした口調>
千和「……どういうこと?」
<疑問が増える>
芽生「中学二年生のときだったんだけどね、林間学校のときだったな」
<想い出を話しはじめる>
千和「うん」
芽生「夜に呼び出されて告白されたんだけど……私……その、いきなり抱きしめられて、びっくりして、突き放しちゃったんだ」
<苦しそうな表情>
千和「そんなことが……」
<目を丸くする>
芽生「そのとき、ちゃんと謝って説明するべきだった……。嫌だったんじゃないって……私も葉が好きだから、驚いただけだったんだって」
<うつむき、泣き出しそうな顔>
千和「……!」
<驚いて息を呑む>
芽生「バカみたいだよね。葉も気まずかったみたいで、それ以来、あの件について話せなくて……あいまいに消えちゃった」
<自嘲するような泣き笑い>
千和「芽生……」
<苦しげに顔を歪める>
芽生「なのに……、今でも言えないのに……、ほかの子に取られそうになったらショックなんて……!」
<泣きそうに>
千和(ほかの子……? 煎条くん、好きな子がいるのかな)
<不思議に思う>
芽生「私、もうなにもなくしたくないのに! 葉も、千和も……」
<絞り出すように>
千和「え、私?」
<きょとんとする>
芽生「え?」
<顔を上げ、同じくきょとんとする>
千和「どうして私が?」
<不思議そう>
芽生「……気付いてないの?」
<確認するように>
千和「えっと、なににかな」
<思い当たらないので、困ってしまう>
芽生「……」
千和「……」
<沈黙が流れる>
芽生「……それならいいや」
<作り笑いをして、立ち上がる>
千和「えっ」
<目を丸くする>
芽生「ごめんね、ヘンな話聞かせて」
<作り笑いで、無理に明るく言う>
千和「芽生?」
芽生「ごめん! 先帰るね! 聞いてくれてありがと」
<作り笑いで言って、ぱっと行ってしまう>
千和「え、待って……、あ……」
<引き留めようとしたが、芽生はさっさと去ってしまった>
千和「……」
<一人になり、考え込む>
千和(なんなんだろう?)
千和(どうして私を失うことになるの……?)
<まったく思い当たらなくて、混乱>
○文化祭当日、朝
晴陽「おはよう、千和」
<千和を迎えに来た晴陽、明るい顔>
千和「おはよう!」
<家から出て、隣に並びながら明るい顔>
晴陽「いい天気だ。文化祭日和だな」
<空を見上げて、満足げ>
千和「外の展示やイベントもあるから、晴れて良かったね!」
<明るい笑顔>
今日は文化祭。
たくさん準備をして、完璧のはず!
今日はたくさん楽しむんだ。
○グラウンド、生徒の前で話す晴陽
晴陽「……ということで、今日は規律を守り、学生としてふさわしい振舞いを心がけながらも、しっかり楽しむように!」
<きりっとして、生徒会長らしく挨拶>
○パチパチ(拍手の音)
千和(晴陽、すごいなぁ……人前であんなに堂々と挨拶して)
千和(役員だけじゃなく、学校のみんなに慕われるのは、こういうひとだからだよね)
<生徒たちの中に混じって聞きながら、感心している>
○文化祭がはじまる
千和「じゃ、巡回行ってきますね!」
<生徒会の腕章をした千和、元気に生徒会室を出ようとする>
晴陽「よろしくな」
<笑顔で送り出す>
晴陽「それ、終わったらちょっと遊びに回ってみようぜ」
千和「うん!」
<嬉しそうに笑う>
晴陽「楽しみにしてるから」
<笑顔で、ひらっと手を振る>
○校内を巡回中
千和「煎条くんとペアで巡回なら安心だなぁ」
<千和と葉がペアで学園祭の巡回>
<外の出店あたりを回っている>
<嬉しそうな千和>
葉「そう? 降矢にそう言ってもらえると嬉しいな」
<嬉しそうな笑顔>
千和「だって煎条くん、頼りになるし……、このへんは問題なさそうだね」
<巡回していく>
<特に変わった様子はない>
葉「そうだな。みんな楽しそうにしてる」
<穏やかな表情>
<楽しそうにしている生徒たちが行き交いしている>
千和「もうすぐミニライブがあるからかな。ひとが集まってきたね」
<簡易ステージにひとが集まりつつある>
<そちらを見て>
葉「じゃあ、俺はあっちのほうを一回りしてくるよ」
<そちらを指差して、向かおうとする>
千和「オッケー! 私は中庭屋台のほうを見て回るね」
<軽く答えて、逆側を指差す>
葉「ああ、よろしく」
<にこやかに言い合い、別れる>
○一人で巡回中
千和(煎条くん……、芽生から事情を聞いちゃったから少し心配だな)
千和(それに芽生、よくわからないこと言ってたし)
<巡回しながら、ちょっと考え事をしてしまう>
千和「……うん! このあたりも大丈夫そうかな」
<一通り回り終える>
千和(屋台がいい香りでお腹が空いてきちゃった)
千和(晴陽と回ったらなに食べよう、楽しみ!)
<わくわくしている>
○急に知らない男子が来る
男子1「お、きみ、生徒会?」
<違う制服を着た何人かの男子たち>
<千和に近付いてくる>
<にやにやしていて、軽薄そう>
千和「え、はい」
<軽く振り向く>
千和(違う制服……来客のひとだよね?)
<制服を見て察する>
男子2「遊びに来たけど、すっごい凝ってていいね!」
<にやにやしつつ、褒めてくる>
千和「ありがとうございます! 楽しんでいってくださいね」
<にこっと、営業スマイル>
男子1「うん、だけどさ、ちょっと道に迷ってたっていうか」
<悪い笑顔>
千和「そうなんですか? どこへ行きた……っ!?」
<軽い調子で聞き返すが>
<ガッと腕を掴まれてしまう>
<目を丸くし、驚愕>
男子2「せっかくだから案内してよ」
男子1「お仕事でしょ?」
<千和を捕まえて、にやにや>
<強引に付き合わせようとする>
千和「ちょっと……! 案内は生徒会のお仕事じゃないです! 離して……」
<顔を歪め、不安そうな顔をしながら振り払おうとする>
男子2「つれないなぁ。じゃあ個人的に遊ぼうよ」
男子1「このあと空いてる?」
<軽薄な様子で強引に>
千和「困ります……!」
<迷惑そうな顔>
男子2「なんだよ、誘ってやってるのに……」
<不快そうになる>
○別の声がした
???「おい、なにしてんだよ」
<誰かの鋭い声がかかった>
千和(! 晴陽……?)
<ハッとする>
<とっさに、晴陽かと思う>
千和(助けに来てくれた!?)
<期待する>
○葉が現れる
葉「嫌がってるだろ! 気軽に触るんじゃない」
<後ろからやってきた葉>
<顔を歪め、怒りの顔>
男子1「くっ」
<男子が登場して、ひるむ>
千和(え……、煎条、くん?)
<目を丸くする>
男子2「なんだ貴様……」
男子1「って、こいつも生徒会!?」
<腕章に気付いて、ハッとする>
葉「仕事の邪魔、しないでもらえるか。それに女子にしつこく絡むなら、警備を呼ぶぞ」
<鋭い視線と口調>
男子2「……っ、ああわかったよ! 邪魔なんだよな!」
<捨て台詞を吐く>
男子1「もう行こうぜ」
<情けない様子で去っていく>
葉「ったく……、外部生徒にはああいうのもいるから困る」
<見送り、困ったもんだという顔>
千和「あ、ありがとう、煎条くん」
<ほっとしてお礼>
葉「いいや。悪かったな、俺が離れてたせいで」
<笑顔に戻る、すまなさそうに>
千和「ううん、あ、こっちは巡回オッケーだったよ」
<やっと笑みを浮かべられて、仕事の話をする>
葉「了解。じゃ、次へ行こうか」
<にこっと笑い、千和をうながす>
○二人で巡回を再開
千和(さっき、晴陽が来てくれたのかと思っちゃった……)
<悶々としている>
千和(おかしいよね、煎条くんの声がわからないわけもないのに)
千和(怖かったから……晴陽に助けてほしいと思っちゃったから、かな)
千和(……私、そんなに晴陽のことばっかり……?)
<自分の気持ちに戸惑っている>