完璧生徒会長はとろける甘さの恋を描きたい
【第15章】
○14話の続きのシーン
晴陽「だから『きみここ』は一段落だ。冬からは新しい漫画を連載するために打ち合わせしてる」
<穏やかに話す>
千和「……素敵だね」
<優しい笑みになる>
晴陽「ありがと。担当は引き続き、若葉さんだ」
千和「それなら安心だね」
晴陽「ああ。でも俺が『きみここ』を終わらせたいって言ったとき、理由を見抜かれて困ったよ」
<苦笑>
千和「そうなの?」
<不思議そうに>
○回想、若葉と晴陽のやり取り
○少し前のこと
○編集部で漫画の打ち合わせをしていたとき
若葉「……そう。はるくんがそうしたいなら、一旦終わりにしましょうか」
<話を聞いた若葉、静かに言う>
晴陽「俺の我儘で、すみません」
<向かいに座った晴陽、頭を下げる>
若葉「いいえ。相崎先生なら、次はもっと胸キュンする漫画を描いてくれるでしょ?」
<優しい微笑で言う>
晴陽「若葉さん……はい。そのつもりです」
<ほっとして、笑顔になって力強く言う>
若葉「なにしろ初恋が実ったんだもんね」
<口元に手を当てて、くすくす笑う>
晴陽「ちょ、ちょっとそれは……」
<頬を染めて、慌てる>
若葉「小学校のときを懐かしく思い出しちゃった」
若葉「あのときのはるくん、かわいかったな」
<絵画教室の迎えに来て、晴陽と千和の様子を見ていた若葉(18歳くらい)の回想>
○回想終わり
○現在のシーン
千和「え、ちょ、ちょっと待って。若葉さんって、晴陽が小学生のときから知り合いなの?」
<話を聞いて、焦ってしまう>
晴陽「うん、そう……あ、違うな。生まれたときからだ」
<肯定してから、考えて、否定する>
千和「ええ!? デビューからじゃなかったの?」
<目を白黒>
晴陽「漫画家としてはそうだけど。若葉さんはさ、俺の親戚だから」
<しれっと言う>
千和「……えっ」
<固まる>
晴陽「実は、若葉さんが編集者になったからスカウトされたのもあるんだよ」
<何気なく説明>
千和「ええ……お身内だったんだ……」
<脱力する>
晴陽「なんだ? それってつまり……」
<不思議に思う、思い当たってにやっとする>
千和「え」
<ぎくっとする>
晴陽「妬いたってこと……?」
<悪い笑みで笑って、聞いてくる>
千和「なっ!」
<真っ赤になってしまう>
晴陽「違うのか?」
千和「うう……」
<詰まり、視線が泳ぐ>
晴陽「教えてくれよ」
<ずいっと迫る>
千和「そ、そんなの……彼氏の近くにほかのひとがいたら……思うでしょ!」
<やけくそで言う>
晴陽「……彼氏」
<目を丸くして、驚いたように言う>
千和「な、なに。違うの?」
<戸惑ってしまう>
晴陽「……嬉しい」
<そっと千和を抱きしめる>
千和「わ!?」
<もっと赤くなってしまう>
晴陽「俺のこと、そう言ってくれるんだ」
<幸せいっぱいの様子で抱きしめる>
千和「……うん」
<微笑になる>
晴陽「じゃあ、今度こそ、聞かせてほしい」
<そっと千和を少し離す>
晴陽「本当の彼女になってくれるか……?」
<真剣に聞いてくる>
千和「……はい」
千和「本当の意味で……彼女に、してください」
<はにかみながらも、見つめてはっきり言う>
晴陽「ありがとう」
<ふわっと笑う>
晴陽「……千和」
<ちょっと硬い声で呼ぶ>
千和「ん?」
晴陽「今まで秘密保持のための交際だと思って我慢してたけど」
<そっと、千和の頬に触れる>
千和「!」
<察して、どきっとする>
晴陽「もう……抑えなくていいんだよな」
千和「う、そんな、聞かなくても……」
<おろおろして、視線が泳ぐ>
晴陽「ふふ、そうか」
<幸せそうに笑う>
晴陽「じゃあ……態度で示す」
<すっと顔を寄せる>
千和「……っ!」
<顔を真っ赤にして、ぎゅっと目をつぶる>
○そっとキスをする
晴陽「……千和」
<キスを離して、千和の頬を包み込む>
<愛おしそうな目で、間近で見つめる>
晴陽「好きだ。初めて恋を知ったから……初めての触れ合いも、お前がいい」
<真っ直ぐに、愛おしそうに言う>
晴陽「もうずっと離さないから」
<しっかり千和を抱きしめる>
○しばらくあと、学校、教室
○千和と芽生が二人で話している
芽生「ええーっ! 『きみここ』最終回なの!?」
<スマホのアプリで、告知を見てがっかりしている顔で声を上げる>
千和「うん。残念だよね」
<横から覗き込んで、残念そうに言う>
芽生「うう……ナカオミくんとこころちゃんに会えるの、あと数回なんて!」
<がっくりしている>
千和「私も寂しいよ」
芽生「そう? 前はあんなにファンだったのに、最近、ファンっぷりが落ち着いてない?」
<少し不思議に思う>
千和「そうだねぇ。リアルの恋をしたからかも」
<にこっと笑う>
○晴陽が頑張って漫画を描いているカット
晴陽が『相崎 咲』だってことは、今でも秘密で、私しか知らないこと。
でも今は、彼女だから知れてる秘密なんだ、って思えて嬉しく感じる。
○元のシーン
芽生「もう! 会長とラブラブだからって!」
<千和を軽く小突く>
千和「う、からかわないでよ」
<ほんのり赤くなる>
芽生「私も負けてられないよ!」
芽生「絶対、葉のこと、取り戻して見せるんだから!」
<気合いを入れる>
千和「煎条くん?」
芽生「うん。千和が好きだっていうのはわかってたから」
<ちょっと切なげに言う>
千和「……ごめん」
<顔を歪めて、謝る>
芽生「千和が謝ることじゃないでしょ」
<苦笑>
芽生「それに私、葉が怪我したことで、思い知ったの」
<葉が怪我をしたときの回想カット>
芽生「私、本当はまだ葉が好きで、一番失いたくない相手だったんだって」
<思い出して、穏やかに言う>
千和「芽生……」
<感じ入っている顔で芽生を見つめる>
芽生「だからさ、宣言してきた」
<千和を見て、にこっと笑う>
芽生「今度は私が葉に告白する、って!」
千和「!」
<目を丸くする>
芽生「葉の気持ちが落ち着いて……新しい恋に目を向けられるようになったら、今度こそ言うの」
<穏やかに話す>
芽生「あのときはごめんって。それで、本当は私もずっと好きだったんだって」
芽生「……そう、言ってきた」
千和「芽生……すごいよ」
<感じ入っている>
芽生「そ、そう?」
<照れ笑い>
千和「うん。きっと今度こそ、正しく気持ちが通じると思う」
<ふわっと笑みになる>
千和「応援してるから!」
○日曜日、駅前
○お互い私服で待ち合わせ
千和「晴陽! おはよう」
<かわいい私服を着た千和、明るい様子で近寄っていく>
晴陽「おう。遅いぞ」
<スタイリッシュな私服の晴陽、千和を見て笑顔>
千和「え!? まだ五分前だよね!?」
<驚いて、駅前の時計を見上げる>
晴陽「俺はもう十分以上待ってたから、遅いんだよ」
<ちょっとむっとした様子で言う>
千和「むぅ、晴陽ったら、そんな楽しみにしててくれたの?」
<ちょっと膨れる>
晴陽「うるさいな、当たり前だろ」
<軽く拗ねたように>
千和「……えへへ。ありがと」
<ふにゃっと笑顔になり、幸せそうにお礼を言う>
晴陽「ったく、そんなへにゃへにゃの顔、するなよな」
<ちょっと赤くなり、きゅっと千和の頬をつまむ>
千和「ひゃぁ!」
<変な声が出る>
晴陽「ふふ、変な顔」
<悪い顔で笑う>
千和「ひどい!」
<膨れる>
晴陽「待たせた罰だ」
晴陽「さ、行くぞ」
<手を離し、うながす>
<千和に手を差し出す>
千和「うん!」
<機嫌を直して、手を取る>
晴陽「特別なデートなんだからな」
<歩き出しながら、穏やかに>
晴陽「今日は丸一日、俺のものだ」
<嬉しそう>
千和「……違うよ」
<やわらかく否定>
千和「これからもずっと……だよ?」
<晴陽を見上げ、幸せそうに>
晴陽「!」
<目を丸くし、驚く>
千和「そうじゃないの?」
<笑みで聞く>
晴陽「……そうだな」
<ふわっと笑う>
晴陽「これからもずっと、一緒にいよう」
千和「……うん!」
<幸せそうに手を繋ぎ、笑い合う二人>
(完)
晴陽「だから『きみここ』は一段落だ。冬からは新しい漫画を連載するために打ち合わせしてる」
<穏やかに話す>
千和「……素敵だね」
<優しい笑みになる>
晴陽「ありがと。担当は引き続き、若葉さんだ」
千和「それなら安心だね」
晴陽「ああ。でも俺が『きみここ』を終わらせたいって言ったとき、理由を見抜かれて困ったよ」
<苦笑>
千和「そうなの?」
<不思議そうに>
○回想、若葉と晴陽のやり取り
○少し前のこと
○編集部で漫画の打ち合わせをしていたとき
若葉「……そう。はるくんがそうしたいなら、一旦終わりにしましょうか」
<話を聞いた若葉、静かに言う>
晴陽「俺の我儘で、すみません」
<向かいに座った晴陽、頭を下げる>
若葉「いいえ。相崎先生なら、次はもっと胸キュンする漫画を描いてくれるでしょ?」
<優しい微笑で言う>
晴陽「若葉さん……はい。そのつもりです」
<ほっとして、笑顔になって力強く言う>
若葉「なにしろ初恋が実ったんだもんね」
<口元に手を当てて、くすくす笑う>
晴陽「ちょ、ちょっとそれは……」
<頬を染めて、慌てる>
若葉「小学校のときを懐かしく思い出しちゃった」
若葉「あのときのはるくん、かわいかったな」
<絵画教室の迎えに来て、晴陽と千和の様子を見ていた若葉(18歳くらい)の回想>
○回想終わり
○現在のシーン
千和「え、ちょ、ちょっと待って。若葉さんって、晴陽が小学生のときから知り合いなの?」
<話を聞いて、焦ってしまう>
晴陽「うん、そう……あ、違うな。生まれたときからだ」
<肯定してから、考えて、否定する>
千和「ええ!? デビューからじゃなかったの?」
<目を白黒>
晴陽「漫画家としてはそうだけど。若葉さんはさ、俺の親戚だから」
<しれっと言う>
千和「……えっ」
<固まる>
晴陽「実は、若葉さんが編集者になったからスカウトされたのもあるんだよ」
<何気なく説明>
千和「ええ……お身内だったんだ……」
<脱力する>
晴陽「なんだ? それってつまり……」
<不思議に思う、思い当たってにやっとする>
千和「え」
<ぎくっとする>
晴陽「妬いたってこと……?」
<悪い笑みで笑って、聞いてくる>
千和「なっ!」
<真っ赤になってしまう>
晴陽「違うのか?」
千和「うう……」
<詰まり、視線が泳ぐ>
晴陽「教えてくれよ」
<ずいっと迫る>
千和「そ、そんなの……彼氏の近くにほかのひとがいたら……思うでしょ!」
<やけくそで言う>
晴陽「……彼氏」
<目を丸くして、驚いたように言う>
千和「な、なに。違うの?」
<戸惑ってしまう>
晴陽「……嬉しい」
<そっと千和を抱きしめる>
千和「わ!?」
<もっと赤くなってしまう>
晴陽「俺のこと、そう言ってくれるんだ」
<幸せいっぱいの様子で抱きしめる>
千和「……うん」
<微笑になる>
晴陽「じゃあ、今度こそ、聞かせてほしい」
<そっと千和を少し離す>
晴陽「本当の彼女になってくれるか……?」
<真剣に聞いてくる>
千和「……はい」
千和「本当の意味で……彼女に、してください」
<はにかみながらも、見つめてはっきり言う>
晴陽「ありがとう」
<ふわっと笑う>
晴陽「……千和」
<ちょっと硬い声で呼ぶ>
千和「ん?」
晴陽「今まで秘密保持のための交際だと思って我慢してたけど」
<そっと、千和の頬に触れる>
千和「!」
<察して、どきっとする>
晴陽「もう……抑えなくていいんだよな」
千和「う、そんな、聞かなくても……」
<おろおろして、視線が泳ぐ>
晴陽「ふふ、そうか」
<幸せそうに笑う>
晴陽「じゃあ……態度で示す」
<すっと顔を寄せる>
千和「……っ!」
<顔を真っ赤にして、ぎゅっと目をつぶる>
○そっとキスをする
晴陽「……千和」
<キスを離して、千和の頬を包み込む>
<愛おしそうな目で、間近で見つめる>
晴陽「好きだ。初めて恋を知ったから……初めての触れ合いも、お前がいい」
<真っ直ぐに、愛おしそうに言う>
晴陽「もうずっと離さないから」
<しっかり千和を抱きしめる>
○しばらくあと、学校、教室
○千和と芽生が二人で話している
芽生「ええーっ! 『きみここ』最終回なの!?」
<スマホのアプリで、告知を見てがっかりしている顔で声を上げる>
千和「うん。残念だよね」
<横から覗き込んで、残念そうに言う>
芽生「うう……ナカオミくんとこころちゃんに会えるの、あと数回なんて!」
<がっくりしている>
千和「私も寂しいよ」
芽生「そう? 前はあんなにファンだったのに、最近、ファンっぷりが落ち着いてない?」
<少し不思議に思う>
千和「そうだねぇ。リアルの恋をしたからかも」
<にこっと笑う>
○晴陽が頑張って漫画を描いているカット
晴陽が『相崎 咲』だってことは、今でも秘密で、私しか知らないこと。
でも今は、彼女だから知れてる秘密なんだ、って思えて嬉しく感じる。
○元のシーン
芽生「もう! 会長とラブラブだからって!」
<千和を軽く小突く>
千和「う、からかわないでよ」
<ほんのり赤くなる>
芽生「私も負けてられないよ!」
芽生「絶対、葉のこと、取り戻して見せるんだから!」
<気合いを入れる>
千和「煎条くん?」
芽生「うん。千和が好きだっていうのはわかってたから」
<ちょっと切なげに言う>
千和「……ごめん」
<顔を歪めて、謝る>
芽生「千和が謝ることじゃないでしょ」
<苦笑>
芽生「それに私、葉が怪我したことで、思い知ったの」
<葉が怪我をしたときの回想カット>
芽生「私、本当はまだ葉が好きで、一番失いたくない相手だったんだって」
<思い出して、穏やかに言う>
千和「芽生……」
<感じ入っている顔で芽生を見つめる>
芽生「だからさ、宣言してきた」
<千和を見て、にこっと笑う>
芽生「今度は私が葉に告白する、って!」
千和「!」
<目を丸くする>
芽生「葉の気持ちが落ち着いて……新しい恋に目を向けられるようになったら、今度こそ言うの」
<穏やかに話す>
芽生「あのときはごめんって。それで、本当は私もずっと好きだったんだって」
芽生「……そう、言ってきた」
千和「芽生……すごいよ」
<感じ入っている>
芽生「そ、そう?」
<照れ笑い>
千和「うん。きっと今度こそ、正しく気持ちが通じると思う」
<ふわっと笑みになる>
千和「応援してるから!」
○日曜日、駅前
○お互い私服で待ち合わせ
千和「晴陽! おはよう」
<かわいい私服を着た千和、明るい様子で近寄っていく>
晴陽「おう。遅いぞ」
<スタイリッシュな私服の晴陽、千和を見て笑顔>
千和「え!? まだ五分前だよね!?」
<驚いて、駅前の時計を見上げる>
晴陽「俺はもう十分以上待ってたから、遅いんだよ」
<ちょっとむっとした様子で言う>
千和「むぅ、晴陽ったら、そんな楽しみにしててくれたの?」
<ちょっと膨れる>
晴陽「うるさいな、当たり前だろ」
<軽く拗ねたように>
千和「……えへへ。ありがと」
<ふにゃっと笑顔になり、幸せそうにお礼を言う>
晴陽「ったく、そんなへにゃへにゃの顔、するなよな」
<ちょっと赤くなり、きゅっと千和の頬をつまむ>
千和「ひゃぁ!」
<変な声が出る>
晴陽「ふふ、変な顔」
<悪い顔で笑う>
千和「ひどい!」
<膨れる>
晴陽「待たせた罰だ」
晴陽「さ、行くぞ」
<手を離し、うながす>
<千和に手を差し出す>
千和「うん!」
<機嫌を直して、手を取る>
晴陽「特別なデートなんだからな」
<歩き出しながら、穏やかに>
晴陽「今日は丸一日、俺のものだ」
<嬉しそう>
千和「……違うよ」
<やわらかく否定>
千和「これからもずっと……だよ?」
<晴陽を見上げ、幸せそうに>
晴陽「!」
<目を丸くし、驚く>
千和「そうじゃないの?」
<笑みで聞く>
晴陽「……そうだな」
<ふわっと笑う>
晴陽「これからもずっと、一緒にいよう」
千和「……うん!」
<幸せそうに手を繋ぎ、笑い合う二人>
(完)