こじらせイケメン葉澄くんの愛が重い!
○アレンの行きつけのお店。個室。
アレン「俺、ビール~! 葉澄っちは?」
葉澄「ウーロン茶で」
アレン「真面目か! って、葉澄っちまだ高校生だったっけ……」
アレン(葉澄っちがメシOKするなんて珍しいな。ていうか、サシか~。誰か呼ぶべき?)
やや気まずいアレンの葛藤。葉澄は真面目な顔をしている。
アレン(……いや、これはもしや)ピーン
アレン(真面目な相談なのかも⁉ ついに頼れる先輩として、葉澄っちの心開いちゃったのかも……!)
アレン「どうした葉澄っち! なんか悩みか⁉」わくわく
葉澄「はい」
アレン「よし来い!!!」胸ドーン
:
:
アレン「カノジョの元気がない……?」
注文した飲み物や食事などは既に届き、葉澄が相談事を喋り終えた後。
葉澄の相談が割とどうでもいい内容だったため、アレンは拍子抜けしている。
葉澄は至って大真面目に頷く。
アレン「彼女ってあの子? バーベキューの時の……」
葉澄「そうです。なんか最近物思いに耽っていることが多くて、悩み事でもあるのかなって」
アレン「直接聞いたら?」
葉澄「俺には言いたくないことなのかもしれないし」
アレン「じゃ、そっとしておいたら?」
葉澄「言えずに抱え込んでるのかもしれないじゃないですか!」
アレン「ええ~も~、どうしたらいいの……。ていうか、なんで相談相手に俺を選んだの」
葉澄「アレンは……人付き合いがうまいから……」
ぼそぼそ言う葉澄。
野良猫が自分にだけ懐いているかのように、頼られて悪い気はしないアレン。
アレン「まあ……気になってるなら直接聞いたら? 向こうだって、彼氏に心配されるのは嫌な気はしなくない?」
葉澄「はい……」
アレン「学生時代の恋なんて失敗してナンボじゃん。当たって砕けろ!」
アレン「それが人生経験ってもんだし、今後の恋愛に生きるかもだよ」
「俺、いいこと言った~」な顔のアレンだが、葉澄は「え???」といった表情。
葉澄「失敗したら次なんてないですよ。俺には潤しかいないんですから」
アレン「え?」
葉澄「『学生時代の恋』って。俺はこの先も潤としか付き合う気はありません」
アレン「いや、葉澄っちまだ十代でしょ……?」
葉澄「大体、別れる前提で付き合わなくないですか?」
ウーロン茶で据わった目の葉澄。
くどくど語り出す。「俺は嫌われたくなくて必死なんです。ただでさえ目立っている俺のせいで潤が嫌な目にあったりしないかなとか、普通の高校生みたいに気軽にデートとかしづらくて寂しい思いをさせていないかな、とか」
アレン(重っ!)
恋愛観が激重な葉澄に引くアレン。
アレン(でも、まあ)
アレンに構わず喋り続けている葉澄。「けど、最近仕事が楽しいのも事実で、こんな俺なんかでも桐島さんは褒めてくれるし、もっと自分にできることがあればいいなって思っているんですけど。やっぱり収入や将来の事とかはきちんと考えたいし。でもそのせいで彼女とすれ違っているような気がしないでもなく」
アレン(ちょっとは俺に心を開いてくれてんのかな?)
出会った当初は「お疲れ様~!」「あ、お疲れさまでした(必要最低限の会話&すぐ目逸らし)」だけでよそよそしかった葉澄。
今日、撮影現場で自撮りするのも珍しかったな、と思ったアレンは流れをぶった切って聞く。
アレン「そういえば、さっきの自撮り? 珍しいね?」
葉澄「ああ……。アレンを見習おうかなって」
アレン「俺を?」
葉澄「こういうのが次の仕事に繋がるかもなって……。俺、宣伝とかあまりしてこなかったから……」
アレン「葉澄っち……!」
仕事の姿勢を見習われたアレンは感激する。
葉澄は良い笑顔だった。
葉澄「結婚のことを考えたら、もっと仕事頑張らなきゃなって」
アレン(重ッ)
「早くプロポーズしちゃえば?」と引き気味なアドバイスをするアレンに、「やっぱりそう思います⁉」と反応する葉澄だった。
アレン「俺、ビール~! 葉澄っちは?」
葉澄「ウーロン茶で」
アレン「真面目か! って、葉澄っちまだ高校生だったっけ……」
アレン(葉澄っちがメシOKするなんて珍しいな。ていうか、サシか~。誰か呼ぶべき?)
やや気まずいアレンの葛藤。葉澄は真面目な顔をしている。
アレン(……いや、これはもしや)ピーン
アレン(真面目な相談なのかも⁉ ついに頼れる先輩として、葉澄っちの心開いちゃったのかも……!)
アレン「どうした葉澄っち! なんか悩みか⁉」わくわく
葉澄「はい」
アレン「よし来い!!!」胸ドーン
:
:
アレン「カノジョの元気がない……?」
注文した飲み物や食事などは既に届き、葉澄が相談事を喋り終えた後。
葉澄の相談が割とどうでもいい内容だったため、アレンは拍子抜けしている。
葉澄は至って大真面目に頷く。
アレン「彼女ってあの子? バーベキューの時の……」
葉澄「そうです。なんか最近物思いに耽っていることが多くて、悩み事でもあるのかなって」
アレン「直接聞いたら?」
葉澄「俺には言いたくないことなのかもしれないし」
アレン「じゃ、そっとしておいたら?」
葉澄「言えずに抱え込んでるのかもしれないじゃないですか!」
アレン「ええ~も~、どうしたらいいの……。ていうか、なんで相談相手に俺を選んだの」
葉澄「アレンは……人付き合いがうまいから……」
ぼそぼそ言う葉澄。
野良猫が自分にだけ懐いているかのように、頼られて悪い気はしないアレン。
アレン「まあ……気になってるなら直接聞いたら? 向こうだって、彼氏に心配されるのは嫌な気はしなくない?」
葉澄「はい……」
アレン「学生時代の恋なんて失敗してナンボじゃん。当たって砕けろ!」
アレン「それが人生経験ってもんだし、今後の恋愛に生きるかもだよ」
「俺、いいこと言った~」な顔のアレンだが、葉澄は「え???」といった表情。
葉澄「失敗したら次なんてないですよ。俺には潤しかいないんですから」
アレン「え?」
葉澄「『学生時代の恋』って。俺はこの先も潤としか付き合う気はありません」
アレン「いや、葉澄っちまだ十代でしょ……?」
葉澄「大体、別れる前提で付き合わなくないですか?」
ウーロン茶で据わった目の葉澄。
くどくど語り出す。「俺は嫌われたくなくて必死なんです。ただでさえ目立っている俺のせいで潤が嫌な目にあったりしないかなとか、普通の高校生みたいに気軽にデートとかしづらくて寂しい思いをさせていないかな、とか」
アレン(重っ!)
恋愛観が激重な葉澄に引くアレン。
アレン(でも、まあ)
アレンに構わず喋り続けている葉澄。「けど、最近仕事が楽しいのも事実で、こんな俺なんかでも桐島さんは褒めてくれるし、もっと自分にできることがあればいいなって思っているんですけど。やっぱり収入や将来の事とかはきちんと考えたいし。でもそのせいで彼女とすれ違っているような気がしないでもなく」
アレン(ちょっとは俺に心を開いてくれてんのかな?)
出会った当初は「お疲れ様~!」「あ、お疲れさまでした(必要最低限の会話&すぐ目逸らし)」だけでよそよそしかった葉澄。
今日、撮影現場で自撮りするのも珍しかったな、と思ったアレンは流れをぶった切って聞く。
アレン「そういえば、さっきの自撮り? 珍しいね?」
葉澄「ああ……。アレンを見習おうかなって」
アレン「俺を?」
葉澄「こういうのが次の仕事に繋がるかもなって……。俺、宣伝とかあまりしてこなかったから……」
アレン「葉澄っち……!」
仕事の姿勢を見習われたアレンは感激する。
葉澄は良い笑顔だった。
葉澄「結婚のことを考えたら、もっと仕事頑張らなきゃなって」
アレン(重ッ)
「早くプロポーズしちゃえば?」と引き気味なアドバイスをするアレンに、「やっぱりそう思います⁉」と反応する葉澄だった。