こじらせイケメン葉澄くんの愛が重い!
〇翌日の教室。

 葉澄に「はい」と参考書を渡された潤はびっくり。
 社交辞令のような会話だったと思っていたので、まさか本当に葉澄が持ってきてくれるとは思わなかったのだ。
 そんな潤のびっくり顔に葉澄は参考書をひっこめた。

葉澄「ごめん。別に必要なかったなら……」
潤「う、ううん! すごく助かる! でも、わたしが借りちゃって大丈夫なの?」
葉澄「いいよ別に。次のテストまでに返してくれれば」
潤「ありがとう、じゃあ……」

 受け取った参考書をめくると付箋やメモ書きがある。
 葉澄がモデル業の傍らで真面目に勉強していることがわかり、驚く潤。

潤「わ、すごいね! 御門くん……」
潤「わたしも頑張らなきゃ。忙しい御門くんがこんなに頑張ってるんだもん。転校してきたばっかりってのは言い訳にならないよね」

 素直な潤に葉澄は心を射抜かれたような描写。

葉澄「そ、……んなことない」
葉澄「環境変わるのって……大変だと思うし……」

 ぼそぼそ喋る葉澄に、潤はにこにこ。

潤(御門くん、いい人だな)
潤(確かにとっつきにくいしクールだけど、優しい人だと思うし。友達になれたら嬉しいな)

 それ以降も積極的に葉澄に声をかけたり、話しかけたりする潤。
 葉澄は学校に来たり来なかったりしながら一か月ほどが経った頃――


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