乙女は今日も夢を見る
慌てて話しかけるターゲットを探してはみるものの、どのグループも数人で固まってしまっており、話しかけるきっかけが中々掴めなかった。
そうこうしているうちに。
あれ…?何でこうなった…?
クラス内でのぼっちが完成したというわけだ。
毎日楽しそうな女子グループを横目に私は1人机に突っ伏す。
やはり、入学式直後の友達を作るイベントに参加できなかったことが響いたのだと、今となっては思うのだが、それは後の祭り。
入院してたし、しょうがないよ。
それに男の子を助けたことは後悔してない。
「…まぁ、そんな生活にももう慣れたんだけどね〜」
静かな教室で、大きく伸びをした私は机の横にかかっていた鞄を掴む。
ぼっちも慣れれば結構、楽なものだと、最近になって感じるようになっていた。