乙女は今日も夢を見る

「はい!悠理も納得したならこの話は、本当におしまい!ね?」

「うん…わかった」

「よし。素直でよろしい」

たまに花鈴って、お姉さんみたいなんだよな。いつもはどちらかと言うと妹キャラなのに。

内心そんなことを考えていると。

「あ!てか、うちの高校の文化祭も遊びに来てね?メイドカフェするんだー、私超絶かわいいから楽しみにしてて♡?」

そう言う花鈴は、いつの間にかいつものキャピキャピした妹キャラに戻っていた。

「え!行く行く。女子校の文化祭興味あったんだ!花鈴のところはいつなの?」

「うちはね〜」

その後、そんな他愛のないやりとりで盛り上がった。

そして。

「んじゃ、今日はこのくらいにして…咲人には悠理から連絡しといてよ。じゃあおやすみ〜」

「うん。了解、またね〜おやすみ」

電話を切ったあと、私は咲人にメッセージを送る。

【咲人、お疲れ様。今日、花鈴との電話でうちの高校の文化祭が夏休み明けにあるんだけど花鈴が来てくれるって話になったんだ。私のところは、お化け屋敷するんだけど咲人もどうかな?】
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