乙女は今日も夢を見る
興味津々といった表情を浮かべる彼女たちに曖昧な笑みを浮かべる。
「やっぱり高梨さんの彼氏!?仲良さそうだったもんね」
「あ!でもどっか行っちゃったけど可愛い女の子もいたよね…!もしかしてあの子の方が彼女…!?」
楽しそうに質問を重ねてくる花木さんたちの勢いに私が戸惑っていると。
「もう、ハナったらそんなに矢継ぎ早に質問したら高梨さん答えられないし…!困ってるでしょ」
「如月さん…!」
花木さんと私の間に立って庇ってくれたのは如月さんだった。
颯爽と私を助けてくれた彼女に思わずジンと胸が熱くなる。
「確かに…つい興奮しちゃって、ゴメンね。高梨さん」
「ううん、大丈夫。あ、ちなみにだけどさっきの男女はどっちも私の中学時代の友達なんだ。ちなみに私もさっきの花鈴も、咲人…男の方とは付き合ってないし」
「そうなんだ…!勘違いして騒いじゃってゴメンね」
ようやく説明できた私に、周りの女の子達も納得したように謝ってきたことでその場はなんとかおさまりを見せる。