乙女は今日も夢を見る
「…夢じゃないよ。私が好きなのは観月くんだから」
そう言うと、私は差し出された彼の手をキュッと掴んだ。
そんな私の行動に驚いた観月くんが一瞬目を丸くする。
しかし、すぐに。
「うん。俺も…高梨さん、ううん。悠理のことが好きだ」
答えるように優しく手を握り返してくれたんだ――。
*****
ビクッ!
「ちょっ…み、観月くん急に指絡めてこないで…っ!ここお店だよ…!」
「えー、いいじゃん。てか、悠理も俺のことは名前で呼んでよ?」
「っ!急には無理だから…!」
*END*?