乙女は今日も夢を見る

友達第2号…?



あれ?さっきもらったメモがない…?

昼休みに裏庭でお弁当を食べ、おもちにも軽くご飯を上げてきた私が教室に戻ってきた時、ちょうど次の授業開始のチャイムが鳴った。

――キーンコーンカーンコーン。

慌てて自分の席についた私が、筆箱を開くと朝確かに入れたはずのメモが見当たらない。

嘘…確かにここにいれたよね?

もしかして、移動教室の時に落としちゃったのかな?

でも、その時はあったような…。

昼休み前の授業が選択授業の美術だったことを思い出し、私は小さく首をひねった。

個人情報だし…放課後、美術室に探しに行こうかな。

うわぁ…観月くんに申し訳ない…もし見つからなかったら謝らないと…。

そんなことを考えていると、その後の授業は全然集中できなくて…何度か当てられた質問にも上手く答えることができなかった。

 

< 62 / 230 >

この作品をシェア

pagetop