乙女は今日も夢を見る
「まぁ、怖がってないならよかったよ。それで…本題なんだけどさ」
ジッと私の目を見つめて、如月さんはゆっくりと口を開く。
「う、うん…」
「何を言われるんだろう…」と息を呑んだ。
その時。
「あ…あの…さ。最近、高梨さん…観月と仲良いじゃん?もしかして…付き合ってたりする?」
「へ?」
あまりにも予想外な質問に私はキョトンとその場に立ち尽くす。
そんな私に反して、如月さんは少し頬を染め、恥ずかしそうに視線を下に反らした。
「い、いやいやいや!付き合うってそんなの全然…!ただ、学級委員が一緒なだけだし!」
盛大に首を横に振り、私は如月さんの言葉を否定する。
というか…もしかして、如月さん、観月くんのこと…?
そうなんだ…!如月さんが観月くんを…へぇ!
「そ。よかった…」とホッとした様子の彼女の姿を見て私は1人で納得していた。
これって…恋バナだよね!?
久々のこの感覚に私は瞳を輝かせる。