乙女は今日も夢を見る

小さく肩を落としつつも、「まぁ、皆で協力して色々するの楽しいけどね」と付け加えた観月くん。

「だね…!私も文化祭準備をきっかけにクラスの皆と話す機会も増えたし、学級委員だからっていうのもあるんだろうけど…頼ってもらえて嬉しいなって最近思うんだ」

実際、文化祭準備が始まってからかなりクラスメイト達と打ち解けることができたと感じていた。

さっきみたいに、フレンドリーにクラスメイトから声をかけてもらえることも増えた。

お昼も、如月さんや如月さんと仲良しの女子グループと食べたりするようになるくらいまでに成長を遂げていた。

如月さんが私に積極的に声をかけてくれるおかげか、他グループの子たちとも他愛もない会話で盛り上がるようになってきたし…。

そう。

入学して約半年、私はようやく、脱ぼっちに片足を突っ込み始めていたのだった。

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