捨てられた妃 めでたく離縁が成立したので出ていったら、竜国の王太子からの溺愛が待っていました
「あの時は鉱物から出ている魔力の波動を辿ったのよね……これを竜人にも応用できないかしら?」
あの時は魔道具の半径二キロメートルを対象として感知させた。魔石を板状に加工して、鉱脈のポイントが光るように設計したのだ。機械としての性能は同じでよさそうだ。
「問題は魔力を封じられた状態でも探せるかどうかよね」
魔力以外にジュリア様だと特定できるものがないか、考えてみる。
……よく考えたら私には竜人の違いがわからない。これはデータ収集が必要だとアレスに尋ねた。
「竜人に違いはあるか……ですか? そうですね、私たちにとっては番かそれ以外って認識ですね」
「なるほど。それなら番はどういったポイントで認識するの?」
「ああ、それは見た瞬間に理解します」
「具体的には?」
「自分を誘うような魔力の波動と、理性を飛ばしそうになる匂いです」
やっぱり魔力で感知してるのね。それと匂い? これは想像していなかった。五感が発達しているからこそ僅かな匂いでも感じ取れるかもしれない。
あの時は魔道具の半径二キロメートルを対象として感知させた。魔石を板状に加工して、鉱脈のポイントが光るように設計したのだ。機械としての性能は同じでよさそうだ。
「問題は魔力を封じられた状態でも探せるかどうかよね」
魔力以外にジュリア様だと特定できるものがないか、考えてみる。
……よく考えたら私には竜人の違いがわからない。これはデータ収集が必要だとアレスに尋ねた。
「竜人に違いはあるか……ですか? そうですね、私たちにとっては番かそれ以外って認識ですね」
「なるほど。それなら番はどういったポイントで認識するの?」
「ああ、それは見た瞬間に理解します」
「具体的には?」
「自分を誘うような魔力の波動と、理性を飛ばしそうになる匂いです」
やっぱり魔力で感知してるのね。それと匂い? これは想像していなかった。五感が発達しているからこそ僅かな匂いでも感じ取れるかもしれない。