捨てられた妃 めでたく離縁が成立したので出ていったら、竜国の王太子からの溺愛が待っていました
何なんだ? ロザリアなど地味で大して役に立たない妃で、現に他の者たちも裏では様々な陰口を叩いていたではないか。
「お前は……五年以上もロザリアの夫でありながら、何も知らんのか……!?」
「僭越ながらウィルバート殿下、私からご説明いたします」
口を挟んできたのは、宰相であるフリード公爵だ。父が学生の頃から補佐として辣腕を振るっている。
「まずロザリア様は類い稀なる頭脳で魔道具の開発や監修をされており、国家の治安や軍事力の向上、他にも国民の生活レベルの安定に貢献されておりました。また実質的に殿下の政務も七割方はロザリア様が処理しておられました。これはハルク殿もご存知ですな」
「はい……殿下の指示で書類のみの仕事はロザリア様に回していました」
「それでは、これからはウィルバート殿下が魔道具の開発もしつつ、ご自身の政務と空席である王太子妃様の分の政務もこなしていただけるのですか?」
何を言っているんだ? ボクが魔道具の開発をする必要はない。何よりロザリアの代わりのような扱いに怒りが湧き上がってくる。
「政務はボクが処理します。魔道具の開発については、指揮を執れるなら別の者でも問題ないでしょう」
「別の者にロザリアの代わりが務まるというのか!? 指揮を執るだけではないのだぞ! 画期的な開発もしていたのだぞ! それでどれだけ国庫が潤ったと思っておる!!」
「お前は……五年以上もロザリアの夫でありながら、何も知らんのか……!?」
「僭越ながらウィルバート殿下、私からご説明いたします」
口を挟んできたのは、宰相であるフリード公爵だ。父が学生の頃から補佐として辣腕を振るっている。
「まずロザリア様は類い稀なる頭脳で魔道具の開発や監修をされており、国家の治安や軍事力の向上、他にも国民の生活レベルの安定に貢献されておりました。また実質的に殿下の政務も七割方はロザリア様が処理しておられました。これはハルク殿もご存知ですな」
「はい……殿下の指示で書類のみの仕事はロザリア様に回していました」
「それでは、これからはウィルバート殿下が魔道具の開発もしつつ、ご自身の政務と空席である王太子妃様の分の政務もこなしていただけるのですか?」
何を言っているんだ? ボクが魔道具の開発をする必要はない。何よりロザリアの代わりのような扱いに怒りが湧き上がってくる。
「政務はボクが処理します。魔道具の開発については、指揮を執れるなら別の者でも問題ないでしょう」
「別の者にロザリアの代わりが務まるというのか!? 指揮を執るだけではないのだぞ! 画期的な開発もしていたのだぞ! それでどれだけ国庫が潤ったと思っておる!!」