捨てられた妃 めでたく離縁が成立したので出ていったら、竜国の王太子からの溺愛が待っていました
「あの、俺を助けてくれた方はどなたですか? 会ってお礼をしたいのですが……」
「あなたを連れてきた方? ああ、このスレイド伯爵家のご令嬢でロザリア様よ。あなたが目覚めたって報告をあげたから、話は伝わっていると思うけど、もう一度確認してお伝えしてみるわね」
俺の世話をしてくれたメイドに聞くと、彼女のことを教えてくれた。伯爵令嬢である彼女を手に入れるために様々な方法を考えた。確実に伴侶にするために使えるものはすべて使うと即決する。
そうか、彼女はロザリアというのか……あの愛らしい彼女にピッタリの名だ。他国の貴族令嬢だと少しハードルが高いが、まあ、無理ではない。問題はこの国の貴族が竜人に対してどの程度の理解があるかだ。
メイドは親切心からか、ロザリアの話を続けてくれた。
「だけどあなたも幸運だったわね。ロザリア様はお優しいから助けてもらえたのよ。さすが王太子様の婚約者だわ、この国も安泰よね」
「は? こ、婚約してるんですか!?」
「ええ、一年前にご婚約を発表されてるけど、知らなかったの? ところで、あなたのお父様とお母様にもお知らせしたいのだけど————」
その後に続くメイドの言葉は俺の耳に入ってこなかった。
まさか、そんな……やっと見つけた俺だけの番が、他の男の……この国の王太子の妻になるのか?
そんなの許せるわけがない……!!
「あなたを連れてきた方? ああ、このスレイド伯爵家のご令嬢でロザリア様よ。あなたが目覚めたって報告をあげたから、話は伝わっていると思うけど、もう一度確認してお伝えしてみるわね」
俺の世話をしてくれたメイドに聞くと、彼女のことを教えてくれた。伯爵令嬢である彼女を手に入れるために様々な方法を考えた。確実に伴侶にするために使えるものはすべて使うと即決する。
そうか、彼女はロザリアというのか……あの愛らしい彼女にピッタリの名だ。他国の貴族令嬢だと少しハードルが高いが、まあ、無理ではない。問題はこの国の貴族が竜人に対してどの程度の理解があるかだ。
メイドは親切心からか、ロザリアの話を続けてくれた。
「だけどあなたも幸運だったわね。ロザリア様はお優しいから助けてもらえたのよ。さすが王太子様の婚約者だわ、この国も安泰よね」
「は? こ、婚約してるんですか!?」
「ええ、一年前にご婚約を発表されてるけど、知らなかったの? ところで、あなたのお父様とお母様にもお知らせしたいのだけど————」
その後に続くメイドの言葉は俺の耳に入ってこなかった。
まさか、そんな……やっと見つけた俺だけの番が、他の男の……この国の王太子の妻になるのか?
そんなの許せるわけがない……!!