捨てられた妃 めでたく離縁が成立したので出ていったら、竜国の王太子からの溺愛が待っていました
突然耳元でアレスの艶のある声が聞こえてきてビクリと肩を震わせた。目の前の棚とアレスに挟まれて咄嗟に動けない。
「アッ、アレス!?」
「心臓が壊れるほどに愛を囁けば、私の妻になってくださいますか?」
「待って、その前に死んじゃうわっ!!」
スルリと後ろから抱きしめられて、逃げることができない。耳元からゾワゾワとしたものが全身に広がって、首まで赤くなっているのがわかる。
もう瀕死の状態であるといって過言ではなかった。
「ふむ、それは困りました。全っっっ然、伝え足りないのですが」
「嘘でしょ……」
これ以上があるの!? これでもまだ足りないの!?
「お嬢様、どれだけ貴女だけを想ってきたとお思いですか? 少し理解していただいた方がよろしいでしょうか?」
腕の力が緩んだので振り返れば、今度は両腕を棚について囲われる。心臓が耳元にあるのではないかというくらい、バクバクとうるさい。
「お嬢様だけをお慕いしてます。お許しをいただけるなら、すぐにでも私のものにしてしまいたい」
甘く熱く愛を囁くアレスの唇が耳から首筋へと移動していった。触れるか触れないかのギリギリのところで吐息を感じる。頭の中はパニック寸前なのに、感覚だけが研ぎ澄まされていく。
「アッ、アレス!?」
「心臓が壊れるほどに愛を囁けば、私の妻になってくださいますか?」
「待って、その前に死んじゃうわっ!!」
スルリと後ろから抱きしめられて、逃げることができない。耳元からゾワゾワとしたものが全身に広がって、首まで赤くなっているのがわかる。
もう瀕死の状態であるといって過言ではなかった。
「ふむ、それは困りました。全っっっ然、伝え足りないのですが」
「嘘でしょ……」
これ以上があるの!? これでもまだ足りないの!?
「お嬢様、どれだけ貴女だけを想ってきたとお思いですか? 少し理解していただいた方がよろしいでしょうか?」
腕の力が緩んだので振り返れば、今度は両腕を棚について囲われる。心臓が耳元にあるのではないかというくらい、バクバクとうるさい。
「お嬢様だけをお慕いしてます。お許しをいただけるなら、すぐにでも私のものにしてしまいたい」
甘く熱く愛を囁くアレスの唇が耳から首筋へと移動していった。触れるか触れないかのギリギリのところで吐息を感じる。頭の中はパニック寸前なのに、感覚だけが研ぎ澄まされていく。