捨てられた妃 めでたく離縁が成立したので出ていったら、竜国の王太子からの溺愛が待っていました
アレスがいつになく真剣な表情で、私を見下ろしている。
夜空の瞳にはいつもの穏やかな光はなかった。
「アレ……!?」
アレスにキツく抱きしめられて最後まで名前を呼べなかった。
「お嬢様は……ああいうタイプが好きなのですか?」
掠れる声が切なく震えている。こんなアレスは初めてだ。
「それなら私が変わります。お嬢様に愛してもらえるように、どんな男にもなります。だから絶対に他のヤツには渡しません」
「ちょっと、待って! 何の話?」
何だかアレスの様子がおかしい。なぜ好きなタイプの話になって、アレスが変わると言っているのかわからない。
「……いつもより優しく微笑んだうえ可愛いと他の男を褒めてました」
「ええ、奥様に一途で一生懸命だったから」
「……っ、ですからそういう男が好ましいのではないですか?」
「一途な人ってこと?」
「そうです」
「竜人ってみんな番に一途よね?」
だからこそ誤解を招かないように、距離感も気をつけている。最初にアレスが教えてくれたことだ。
夜空の瞳にはいつもの穏やかな光はなかった。
「アレ……!?」
アレスにキツく抱きしめられて最後まで名前を呼べなかった。
「お嬢様は……ああいうタイプが好きなのですか?」
掠れる声が切なく震えている。こんなアレスは初めてだ。
「それなら私が変わります。お嬢様に愛してもらえるように、どんな男にもなります。だから絶対に他のヤツには渡しません」
「ちょっと、待って! 何の話?」
何だかアレスの様子がおかしい。なぜ好きなタイプの話になって、アレスが変わると言っているのかわからない。
「……いつもより優しく微笑んだうえ可愛いと他の男を褒めてました」
「ええ、奥様に一途で一生懸命だったから」
「……っ、ですからそういう男が好ましいのではないですか?」
「一途な人ってこと?」
「そうです」
「竜人ってみんな番に一途よね?」
だからこそ誤解を招かないように、距離感も気をつけている。最初にアレスが教えてくれたことだ。