捨てられた妃 めでたく離縁が成立したので出ていったら、竜国の王太子からの溺愛が待っていました
「当然です! 私だって何よりもお嬢様が大切です! はっ、ではあの男の顔が好みなのですか!?」
「違うわよ!」
確かに竜人は顔の造りが整っている人が多いけれど、私の好みかと言われればそうではなかった。
「あの男にあんなに優しく微笑んでいたではないですか! 私も可愛らしくなればあんな風に微笑ってもらえるのですか!?」
「アレスは美形でカッコよすぎるからドキドキするのよ!」
こんな至近距離でそんな必死に縋るように見つめないで。いつもの余裕気なアレスと違うから、さっきから壊れたみたいに心臓がバクバクしている。
「…………そうなのですか?」
「そ、そうよ……」
「申し訳ありません。他の男を褒めるお嬢様を見たら嫉妬する気持ちが抑えられず……夕食を用意してきます」
耳まで真っ赤にしたアレスは逃げるように二階へ上がっていった。
残された私は「そんなアレスの方が断然可愛いわよっ!」と身悶えながら片付けに専念した。
「違うわよ!」
確かに竜人は顔の造りが整っている人が多いけれど、私の好みかと言われればそうではなかった。
「あの男にあんなに優しく微笑んでいたではないですか! 私も可愛らしくなればあんな風に微笑ってもらえるのですか!?」
「アレスは美形でカッコよすぎるからドキドキするのよ!」
こんな至近距離でそんな必死に縋るように見つめないで。いつもの余裕気なアレスと違うから、さっきから壊れたみたいに心臓がバクバクしている。
「…………そうなのですか?」
「そ、そうよ……」
「申し訳ありません。他の男を褒めるお嬢様を見たら嫉妬する気持ちが抑えられず……夕食を用意してきます」
耳まで真っ赤にしたアレスは逃げるように二階へ上がっていった。
残された私は「そんなアレスの方が断然可愛いわよっ!」と身悶えながら片付けに専念した。