幸せを受け止めて～騎士団長は月夜に淑女をさらう～

そんな自分の思いを自覚すると、
母からの勧められる縁談が一層鬱陶しいものに感じられてくる。

毎日毎日、王妃から届くお見舞いの花で埋め尽くされた自分の部屋で
クララは決意した。
「一刻も早く王城に戻ろう！」
そう決意したクララは、少しでも体力を回復させるために筋トレを始めた。
筋トレ初日の翌日はものすごい筋肉痛になり、
どれほど自分の身体がなまっているかを痛感する。
勘を取り戻すために乗馬も始めた。
ポニーと接触して大けがを負ったが、
それでもやはりクララは馬が大好きだった。
（団長はあのポニーが殺されずに済んだと言っていたけど、今頃どうしてるのかな？）

ある程度体力が回復してきたところで、
父に騎士団に復帰したいとお願いしてみた。
案の定、「まだ早い。」と却下されたがクララは諦めない。
あの手この手で自分はもう元気だとアピールして、
なんとか復帰の許可を取り付けることに成功した。

復帰できることが嬉しくて、
勢いでギュンターに手紙を出してしまった。
すると、すぐさまギュンターからの返事が送られてきた。
”クララが復帰してくれると聞いてとても嬉しいです。でもくれぐれも無理はしないように。騎士団みんなでクララを待っています。”
（団長、私も団長にお会いするのが待ちきれません。）