幸せを受け止めて~騎士団長は月夜に淑女をさらう~
カロリーネが出席できる方法はただ一つ。
貴族階級の男と結婚してその妻になることだ。
(カロリーネは俺を捨てて、別の男と結婚していたのか?)
何の前触れもなく明らかになった事実にギュンターはショックを受ける。
舞踏会が始まってからも警備なんてそっちのけで
カロリーネを目で追ってしまう。
しばらく見ていると、
カロリーネは連れの男と離れてバルコニーへと姿を消した。
(今だ。真相を確かめなくては。)
ギュンターはカロリーネのいるバルコニーへと向かう。
カロリーネはちょうど一人で夜風にあたっていた。
「やぁ、久しぶりだね。」
ギュンターの声にカロリーネはビクッと肩を揺らす。
ギュンターがなんでここにいるんだと言わんばかりの表情だ。
「城の警備に駆り出されてね。そしたら君が姿を見せるんだから驚いたよ。君はどこかの貴族と結婚したのか?」
ギュンターの直球の質問に、カロリーネは無表情で返す。
「えぇ。私は今、子爵夫人なの。」
「どうしてプロポーズの返事をくれなかったんだ?」
「私はね、貴公子と結婚して貴族になりたかったの!あなたは裕福な銀行家の息子で、おまけに次期伯爵。あなたと結婚すれば一生お金に困らないし、伯爵夫人にもなれる。これほど私の夢を叶えてくれる理想の男はいないと思ったわ。それが何?自分の実力を試してみたいですって?安定した未来を棒に振って軍人になるなんてバカみたいよ。」
貴族階級の男と結婚してその妻になることだ。
(カロリーネは俺を捨てて、別の男と結婚していたのか?)
何の前触れもなく明らかになった事実にギュンターはショックを受ける。
舞踏会が始まってからも警備なんてそっちのけで
カロリーネを目で追ってしまう。
しばらく見ていると、
カロリーネは連れの男と離れてバルコニーへと姿を消した。
(今だ。真相を確かめなくては。)
ギュンターはカロリーネのいるバルコニーへと向かう。
カロリーネはちょうど一人で夜風にあたっていた。
「やぁ、久しぶりだね。」
ギュンターの声にカロリーネはビクッと肩を揺らす。
ギュンターがなんでここにいるんだと言わんばかりの表情だ。
「城の警備に駆り出されてね。そしたら君が姿を見せるんだから驚いたよ。君はどこかの貴族と結婚したのか?」
ギュンターの直球の質問に、カロリーネは無表情で返す。
「えぇ。私は今、子爵夫人なの。」
「どうしてプロポーズの返事をくれなかったんだ?」
「私はね、貴公子と結婚して貴族になりたかったの!あなたは裕福な銀行家の息子で、おまけに次期伯爵。あなたと結婚すれば一生お金に困らないし、伯爵夫人にもなれる。これほど私の夢を叶えてくれる理想の男はいないと思ったわ。それが何?自分の実力を試してみたいですって?安定した未来を棒に振って軍人になるなんてバカみたいよ。」