幸せを受け止めて~騎士団長は月夜に淑女をさらう~
「いや~疲れた。今日はお疲れ様。」
たくさんの笑いと祝福に包まれた結婚式が無事に終わった。

ロートシルト伯爵から結婚祝いに贈られた
タウンハウスの寝室でギュンターとクララははくつろいでいた。
「ギュンター様、素晴らしい結婚式にしてくださってありがとうございました。」
「結婚式は花嫁が主役だからね。クララが望む結婚式をさせてあげられて、俺も大満足だ。それと・・・」
ギュンターはクララの頬にそっと手を伸ばす。
「俺たちは晴れて夫婦になったわけだし、そろそろ呼び方も変えてほしいな。敬語もね。」
「そ、そうね。頑張るわ、ギュン…ター。」
「ん、その調子だ。」

先ほどから顔を少し赤くしてモジモジしているクララがどうしようもなく可愛い。
ついつい意地悪したく気もするが、ギュンター自身限界だ。
もう待てない。

「クララ・・・」
ギュンターは愛しい妻の名前を呼ぶと、何か言おうとしたクララの口を塞ぐ。
「フッ・・ンンッ」
今までキスは何度もしてきたが、唇を重ねる程度にとどめていた。
だけどもう我慢する必要はないのだ。
クララは正式にギュンターの妻になったのだから。
その思いが、ギュンターの自制心を簡単に解き放つ。
一生懸命応えてくれるクララの嬌声がさらなる欲情を煽り、
ギュンターはクララの首筋、鎖骨、胸、お腹といったあらゆるところに口づけを落としていく。
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