幸せを受け止めて~騎士団長は月夜に淑女をさらう~
「それでね、今度ちょっと遠出をしてみましょうって話になったの。」
「遠出ってどこらへん?」
「詳しい地名は分からないんだけど、王都圏の外れの村に王妃様がどうしても行きたいんですって。その話を陛下にしたら、『自分も着いて行く』とおっしゃって。」
「陛下も一緒に?ただの趣味の遠乗りじゃなくなるな。」
「陛下がぜひギュンターも一緒に、ですって。久しぶりに会いたいそうよ。」
ギュンターが除隊して以来、ユリウスと面会する機会はほとんどなくなっていた。
最後に会ったのは国王夫妻の結婚式だ。
ギュンターも久しぶりにユリウスと会いたかったので、
その誘いに乗ることにした。
「久しぶりだな、ギュンター。」
久しぶりに見るユリウスはずいぶん穏やかな表情で笑うようになったと思った。
ジゼル王妃との仲が上手くいっているのだろう。
「お久しぶりでございます、国王陛下。王妃陛下。今回は妻共々お招きいただきありがとうございます。」
「忙しく飛び回っているお前だから、断られるかと思ったよ。今日は一日よろしく頼む。ところでジジ。今日はどこに行くんだ?」
「ふふふ、秘密です。」
4人+護衛たちの一団は早速馬にまたがり、目的地を目指す。
先導するのはジゼル王妃だ。
クララの言う通り、乗馬の腕は相当なものだ。
王妃の乗る馬はソテルという名の牡馬で、黒い毛を風になびかせて颯爽と走っている。
「遠出ってどこらへん?」
「詳しい地名は分からないんだけど、王都圏の外れの村に王妃様がどうしても行きたいんですって。その話を陛下にしたら、『自分も着いて行く』とおっしゃって。」
「陛下も一緒に?ただの趣味の遠乗りじゃなくなるな。」
「陛下がぜひギュンターも一緒に、ですって。久しぶりに会いたいそうよ。」
ギュンターが除隊して以来、ユリウスと面会する機会はほとんどなくなっていた。
最後に会ったのは国王夫妻の結婚式だ。
ギュンターも久しぶりにユリウスと会いたかったので、
その誘いに乗ることにした。
「久しぶりだな、ギュンター。」
久しぶりに見るユリウスはずいぶん穏やかな表情で笑うようになったと思った。
ジゼル王妃との仲が上手くいっているのだろう。
「お久しぶりでございます、国王陛下。王妃陛下。今回は妻共々お招きいただきありがとうございます。」
「忙しく飛び回っているお前だから、断られるかと思ったよ。今日は一日よろしく頼む。ところでジジ。今日はどこに行くんだ?」
「ふふふ、秘密です。」
4人+護衛たちの一団は早速馬にまたがり、目的地を目指す。
先導するのはジゼル王妃だ。
クララの言う通り、乗馬の腕は相当なものだ。
王妃の乗る馬はソテルという名の牡馬で、黒い毛を風になびかせて颯爽と走っている。