捨てられた妃 めでたく離縁が成立したので出ていったら、竜国の王太子からの溺愛が待っていました2
17話 もっと俺を欲しいと言って(アレス視点)
* * *
昨夜、ロザリアを心ゆくまで貪った俺は、すっきりした気分で目が覚めた。
夜中に起きてロザリアがいなかった時は、危なく魔力が暴走しそうになった。魔力感知で居場所がわかったからなんとか落ち着けたけど、あれは心臓に悪すぎる。
朝方まで俺を癒してくれたロザリアに体力回復薬を飲ませてから、レッドベリルの採掘へ出発した。毎夜しっかりとロザリアに愛を注ぎ、従来の予定通りなら楽しい新婚旅行になったはずだ。
しかし現実はそうはうまくいってくれない。
「ロザリア様、ここは危険ですから私の手を取ってください」
「ほら、こっちの道ならロザリアさんでも歩きやすいぞ! オレの後ろについてこい!」
「大丈夫です。アレスに……」
「アレス様には周囲に魔物が現れた際にお願いしますから、ロザリア様は私たちが守ります」
「ハイレットの言う通りだな! 竜人ならこの辺の魔物も余裕だろ?」
レッドベリルが採掘できるという山に入ってからずっと、皇太子と商会長がしきりロザリアの世話を焼いている。このふたりはいつの間にか仲良くなったようだ。そのせいでロザリアとの会話もままならない。
俺が竜人だから、魔物が出現した際の戦闘要員と位置づけられてしまった。
昨夜、ロザリアを心ゆくまで貪った俺は、すっきりした気分で目が覚めた。
夜中に起きてロザリアがいなかった時は、危なく魔力が暴走しそうになった。魔力感知で居場所がわかったからなんとか落ち着けたけど、あれは心臓に悪すぎる。
朝方まで俺を癒してくれたロザリアに体力回復薬を飲ませてから、レッドベリルの採掘へ出発した。毎夜しっかりとロザリアに愛を注ぎ、従来の予定通りなら楽しい新婚旅行になったはずだ。
しかし現実はそうはうまくいってくれない。
「ロザリア様、ここは危険ですから私の手を取ってください」
「ほら、こっちの道ならロザリアさんでも歩きやすいぞ! オレの後ろについてこい!」
「大丈夫です。アレスに……」
「アレス様には周囲に魔物が現れた際にお願いしますから、ロザリア様は私たちが守ります」
「ハイレットの言う通りだな! 竜人ならこの辺の魔物も余裕だろ?」
レッドベリルが採掘できるという山に入ってからずっと、皇太子と商会長がしきりロザリアの世話を焼いている。このふたりはいつの間にか仲良くなったようだ。そのせいでロザリアとの会話もままならない。
俺が竜人だから、魔物が出現した際の戦闘要員と位置づけられてしまった。