捨てられた妃 めでたく離縁が成立したので出ていったら、竜国の王太子からの溺愛が待っていました2
「おい、ハイレット! 抜け駆けはなしだって言ったろ!」
「うるさい、それよりアレスはちゃんと始末したのか?」
「毒が効かなかったから魔封じの手枷も拘束具もつけて、ちゃんとお前の用意した騎士団の前に置いてきたよ!」
「やはりか、竜人とは本当に化け物だな」
ふたりの会話に呆然とする。
アレスが、殺される? まさか、そんな。あんなにも強いアレスが?
違う……覚醒した竜人を殺せる存在なんているはずない。探しにいかないと、アレスのそばに行かないと……!!
そう思うのに、いつも感じていた番の存在感をまるで感じなくて、狂気が私を蝕んでいく。
「それよりなあ、ロザリアはオレの番にするんだ! お前は引っ込んでろ!!」
「なにを言う! ロザリアは私の妻になる運命なのだ! お前こそでしゃばるな!!」
——どこにもいない。
「うるさい、それよりアレスはちゃんと始末したのか?」
「毒が効かなかったから魔封じの手枷も拘束具もつけて、ちゃんとお前の用意した騎士団の前に置いてきたよ!」
「やはりか、竜人とは本当に化け物だな」
ふたりの会話に呆然とする。
アレスが、殺される? まさか、そんな。あんなにも強いアレスが?
違う……覚醒した竜人を殺せる存在なんているはずない。探しにいかないと、アレスのそばに行かないと……!!
そう思うのに、いつも感じていた番の存在感をまるで感じなくて、狂気が私を蝕んでいく。
「それよりなあ、ロザリアはオレの番にするんだ! お前は引っ込んでろ!!」
「なにを言う! ロザリアは私の妻になる運命なのだ! お前こそでしゃばるな!!」
——どこにもいない。