捨てられた妃 めでたく離縁が成立したので出ていったら、竜国の王太子からの溺愛が待っていました2
「貴方、名付けは親の初仕事ですわ。誰に相談するか決めるのもロザリアですよ」
「ソル。貴方の考えた名前をすべて却下したのを忘れたの? 孫に幸せになってもらいたいなら、黙っていて」
お父様は「ぐぬぬ……」と黙り込み、竜王様はクリーンヒットを受けたのか真っ白になっている。竜王様が考えた名前がちょっとだけ気になるので、後でサライア様にこっそり聞いてみよう。相談内容によっては、相手を選ぶ必要がある。
そんな風に話をしていたら、気が紛れたのか胃のムカムカも気にならなかった。
和やかな時間を過ごしていると、アレスとセシリオが姿を現した。
「姉上! ご懐妊したと聞きました! おめでとうございます!」
「ありがとう。セシリオも相変わらず順調そうね。婚約者のティファニー様も元気にしている?」
「おかげさまで忙しくしています。ティファニーも連れてきたかったのですが、彼女が務める執政部門がアステル帝国となったためどうしても抜けられず残念がっていました」
来年結婚予定のセシリオとティファニー様はともに王城に従事している。セシリオは結婚しても働きたいというティファニー様の願いを叶えるつもりのようで、そのままタウンハウスで暮らすことになっていた。
「ソル。貴方の考えた名前をすべて却下したのを忘れたの? 孫に幸せになってもらいたいなら、黙っていて」
お父様は「ぐぬぬ……」と黙り込み、竜王様はクリーンヒットを受けたのか真っ白になっている。竜王様が考えた名前がちょっとだけ気になるので、後でサライア様にこっそり聞いてみよう。相談内容によっては、相手を選ぶ必要がある。
そんな風に話をしていたら、気が紛れたのか胃のムカムカも気にならなかった。
和やかな時間を過ごしていると、アレスとセシリオが姿を現した。
「姉上! ご懐妊したと聞きました! おめでとうございます!」
「ありがとう。セシリオも相変わらず順調そうね。婚約者のティファニー様も元気にしている?」
「おかげさまで忙しくしています。ティファニーも連れてきたかったのですが、彼女が務める執政部門がアステル帝国となったためどうしても抜けられず残念がっていました」
来年結婚予定のセシリオとティファニー様はともに王城に従事している。セシリオは結婚しても働きたいというティファニー様の願いを叶えるつもりのようで、そのままタウンハウスで暮らすことになっていた。