捨てられた妃 めでたく離縁が成立したので出ていったら、竜国の王太子からの溺愛が待っていました2
「ひとつ提案ですが、部門や項目ごとに担当者を決めてそれぞれに処理を進めさせる方が効率的です」
「……それだと部門によって差が出るだろう? 手が空いてる者が処理を進めた方が早くないか?」
竜王様の言いたいこともわかるけれど、優秀すぎてサクッとこなせてしまうからあまり深く考えてこなかったのかもしれない。
「負担の軽い部門や、関連のある部門を同じ担当者にすれば、処理を重ねていくうちに専門性が高まります。そうなれば処理を即断即決できますし、作業も早くなり結果的に早く済みます」
「あ、なるほどね……ふむ。いいかもしれない。ロザリアちゃん、ありがとう。試してみるよ」
「いえ、差し出がましいことをしました」
思わず意見してしまったけれど、竜王様が嬉しそうに笑っているのでホッとした。
「そうだ、ロザリアちゃんさえよければ、僕の専属秘書にならな——」
「お断りしたします」
私が口を開く前に、アレスがこめかみに青筋を浮かべて拒絶した。
「あのさあ、こんなに優秀な王太子妃をアレスが独り占めするのはよくないと思うよ?」
「なにをおっしゃっているのですか? 王太子妃の前に俺の唯一の番で妻です。それでも父上の専属秘書に任命されるなら、相応の覚悟はできているということですね?」
「……それだと部門によって差が出るだろう? 手が空いてる者が処理を進めた方が早くないか?」
竜王様の言いたいこともわかるけれど、優秀すぎてサクッとこなせてしまうからあまり深く考えてこなかったのかもしれない。
「負担の軽い部門や、関連のある部門を同じ担当者にすれば、処理を重ねていくうちに専門性が高まります。そうなれば処理を即断即決できますし、作業も早くなり結果的に早く済みます」
「あ、なるほどね……ふむ。いいかもしれない。ロザリアちゃん、ありがとう。試してみるよ」
「いえ、差し出がましいことをしました」
思わず意見してしまったけれど、竜王様が嬉しそうに笑っているのでホッとした。
「そうだ、ロザリアちゃんさえよければ、僕の専属秘書にならな——」
「お断りしたします」
私が口を開く前に、アレスがこめかみに青筋を浮かべて拒絶した。
「あのさあ、こんなに優秀な王太子妃をアレスが独り占めするのはよくないと思うよ?」
「なにをおっしゃっているのですか? 王太子妃の前に俺の唯一の番で妻です。それでも父上の専属秘書に任命されるなら、相応の覚悟はできているということですね?」