† of Sword~剣の粛正
第二節
†
金具がちぎれ、ねじくれて吹き飛んだドアが、壁に激突して轟音を反響させる。廊下の手すりが、壁がへこみ、ガラスが砕け散った。
その、飛び出して、男を叩きつけた廊下に、
「おっと驚いたぁ!」
人がいた。
緑の常夜灯だけがほのかに照らしているここで、輪郭を闇に溶かしてしまいそうな服装。
綺麗に整った、日本人の特徴だらけなのに外国人のような顔立ち。
彼がいた。
「アナタ!」
「おっとう、よそ見はダメだ!」
彼の腕がにゅっと伸び、私の腕を掴んだ。手を離れてしまった剣が床をがらんと打ち、私の体が引っ張られる。
首のあった空間をその時、男が掌握していた。その掌が、バチバチと黒い光を閃かせている。
なんだろう、あの現象は……。
「っ、ちっ、避けたか……!」
運動は得てではなさそうなくせに、今の体当たりのダメージをものともしていないのか、男はすぐに立ち上がった。口の中を切ったらしく、唾を吐く。
金具がちぎれ、ねじくれて吹き飛んだドアが、壁に激突して轟音を反響させる。廊下の手すりが、壁がへこみ、ガラスが砕け散った。
その、飛び出して、男を叩きつけた廊下に、
「おっと驚いたぁ!」
人がいた。
緑の常夜灯だけがほのかに照らしているここで、輪郭を闇に溶かしてしまいそうな服装。
綺麗に整った、日本人の特徴だらけなのに外国人のような顔立ち。
彼がいた。
「アナタ!」
「おっとう、よそ見はダメだ!」
彼の腕がにゅっと伸び、私の腕を掴んだ。手を離れてしまった剣が床をがらんと打ち、私の体が引っ張られる。
首のあった空間をその時、男が掌握していた。その掌が、バチバチと黒い光を閃かせている。
なんだろう、あの現象は……。
「っ、ちっ、避けたか……!」
運動は得てではなさそうなくせに、今の体当たりのダメージをものともしていないのか、男はすぐに立ち上がった。口の中を切ったらしく、唾を吐く。