† of Sword~剣の粛正
彼は、そんな男を無視して説明してくれる。いやむしろ、こうして私に説明することで、男の動揺を煽ってるのだ。
「オルゴールってあるじゃない。ぜんまいを巻いて蓋を開けると、ある決まったメロディーが再生される。あれの魔術版だよ。
再生すると、ある決まった魔術が発動される。媒体が必要なコードを再生して、術者は現象だけを引き出す。そう、オルゴールの労力は蓋を開けるだけでしょ。
欠点と言えば、その魔術コードを正確に再生できる装置が必要だし、ひとつの媒体にはひとつの魔術しか記録されないから、バリエーションに乏しいこと」
「それでも、人を殺せる」
「そうだね。今はCDプレーヤーなんて千円もしないでしょう。ヘッドフォンは持ち主の耳元でコードを再生してくれる。術者はタイミングだけ決めればいい」
そうか。私を殺した時、そしてさっき殺そうとした時、男が言っていた第四節とか、第二節とかはつまり、魔術の旋律を言っていたのか。
「オルゴールってあるじゃない。ぜんまいを巻いて蓋を開けると、ある決まったメロディーが再生される。あれの魔術版だよ。
再生すると、ある決まった魔術が発動される。媒体が必要なコードを再生して、術者は現象だけを引き出す。そう、オルゴールの労力は蓋を開けるだけでしょ。
欠点と言えば、その魔術コードを正確に再生できる装置が必要だし、ひとつの媒体にはひとつの魔術しか記録されないから、バリエーションに乏しいこと」
「それでも、人を殺せる」
「そうだね。今はCDプレーヤーなんて千円もしないでしょう。ヘッドフォンは持ち主の耳元でコードを再生してくれる。術者はタイミングだけ決めればいい」
そうか。私を殺した時、そしてさっき殺そうとした時、男が言っていた第四節とか、第二節とかはつまり、魔術の旋律を言っていたのか。