転生公爵令嬢のイチオシ!
放課後の勉強会
1
そろそろ学力テストがある。
お兄様はしばらく生徒会の用事があるそうで、帰りの時間まで私は図書室で授業の復習をしながら待っていた。
最近は芽衣の記憶に引っ張られてイッチくんマスコットや特大ぬいぐるみの作製に時間をかけすぎたので、勉強が疎かになっていたのだ。
そのお陰で特大イッチくんができあがったので、抱きしめて寝る時は幸せなんだけどね。
「うーん」
これはどうやって解くんだっけ?
「これはこの公式を使いますよ」
優しい声の主が教えてくれた。
「!!」
人見知りなメリアーナは過剰なくらいびっくりして固まった。
なので相手もびっくりした。
「急に話掛けてすみません」
優しい声の主はレイ・ストライブ様だった。
「い、い、い、いえ!こちらこそ申し訳ございません。そして教えてくださりありがとうございます」
ほんの少しだけ顔を上げてからすぐに俯く。
メリアーナって本当に人に慣れてないのね。
異常なほどに心拍数が上がってるわ。
ドキドキがヤバい!
「他にも分からないところがあったら教えますよ」
「え…」
いいのかな?
「どこですか?」
にこりと微笑んで優しく言ってくれた。
「…こことここが分からないのです」
まだ人見知り発動中だけど、ストライブ様なら大丈夫そう。
少し赤くなった顔で伝える。
「…そう。じゃあ前の席に座って教えてもいいですか? 」
ストライブ様も少し赤くなった顔で、私が怖がらないか確認をしてくれる。
「は、はい。お願いいたします」
ストライブ様の教え方は分かりやすくて直ぐに理解できた。
優しい物言いに緊張感が取れて、少し話ができるようになってきた。
「…それは」
私が作ったイッチくんマスコットを見てポツリと言った。
「あ、これは私が作ったお人形なのです」
鞄につけていたイッチくんマスコットを外して両手の手のひらの上に乗せて説明し、ニコリと笑う。
「……」
「?」
どうしたのかな?やっぱりこの世界じゃ変だったかな?
「クリスク公爵令嬢が作られたのですか?とても可愛いですね。…私も欲しいくらいだ」
「え」
ストライブ様も可愛い物がお好きなのかな?
「も、もしよろしければ今日のお礼に作ってまいりますので、いかがですか?」
マスコット好き仲間が増える!
「本当に?嬉しいです。あ、でも試験が終わってからで。クリスク公爵令嬢の負担になってはいけないから」
「はい。では後日」
「…まだ他に分からないところがあればお教えいたしますよ」
ストライブ様からそんな提案が。
「今日のお礼だけで、可愛いお人形を作っていただくのは申し訳ないですし」
「…よろしいのですか?ストライブ様もお勉強をしなくてはいけないのでは?」
教え方の上手なストライブ様からまた教えてもらえるのはありがたいけど。
「私も一緒に勉強できますので」
マスコット好き仲間と勉強会をすることになった。
「ではまた放課後に図書室で」
そんな話をしていた時にお兄様が図書室に迎えに来てくれた。
ストライブ様と一緒にいたことに驚いて険しい顔をしていた。
帰りの馬車の中で放課後に勉強会をすることになったと説明する。
「勉強なら私が教えてあげるよ」
「でも、もうストライブ様とお約束をしましたので。大好きなお兄様をお待ちしているあいだだけですよ」
だから安心してねとお兄様に抱きついた。
お兄様はしばらく生徒会の用事があるそうで、帰りの時間まで私は図書室で授業の復習をしながら待っていた。
最近は芽衣の記憶に引っ張られてイッチくんマスコットや特大ぬいぐるみの作製に時間をかけすぎたので、勉強が疎かになっていたのだ。
そのお陰で特大イッチくんができあがったので、抱きしめて寝る時は幸せなんだけどね。
「うーん」
これはどうやって解くんだっけ?
「これはこの公式を使いますよ」
優しい声の主が教えてくれた。
「!!」
人見知りなメリアーナは過剰なくらいびっくりして固まった。
なので相手もびっくりした。
「急に話掛けてすみません」
優しい声の主はレイ・ストライブ様だった。
「い、い、い、いえ!こちらこそ申し訳ございません。そして教えてくださりありがとうございます」
ほんの少しだけ顔を上げてからすぐに俯く。
メリアーナって本当に人に慣れてないのね。
異常なほどに心拍数が上がってるわ。
ドキドキがヤバい!
「他にも分からないところがあったら教えますよ」
「え…」
いいのかな?
「どこですか?」
にこりと微笑んで優しく言ってくれた。
「…こことここが分からないのです」
まだ人見知り発動中だけど、ストライブ様なら大丈夫そう。
少し赤くなった顔で伝える。
「…そう。じゃあ前の席に座って教えてもいいですか? 」
ストライブ様も少し赤くなった顔で、私が怖がらないか確認をしてくれる。
「は、はい。お願いいたします」
ストライブ様の教え方は分かりやすくて直ぐに理解できた。
優しい物言いに緊張感が取れて、少し話ができるようになってきた。
「…それは」
私が作ったイッチくんマスコットを見てポツリと言った。
「あ、これは私が作ったお人形なのです」
鞄につけていたイッチくんマスコットを外して両手の手のひらの上に乗せて説明し、ニコリと笑う。
「……」
「?」
どうしたのかな?やっぱりこの世界じゃ変だったかな?
「クリスク公爵令嬢が作られたのですか?とても可愛いですね。…私も欲しいくらいだ」
「え」
ストライブ様も可愛い物がお好きなのかな?
「も、もしよろしければ今日のお礼に作ってまいりますので、いかがですか?」
マスコット好き仲間が増える!
「本当に?嬉しいです。あ、でも試験が終わってからで。クリスク公爵令嬢の負担になってはいけないから」
「はい。では後日」
「…まだ他に分からないところがあればお教えいたしますよ」
ストライブ様からそんな提案が。
「今日のお礼だけで、可愛いお人形を作っていただくのは申し訳ないですし」
「…よろしいのですか?ストライブ様もお勉強をしなくてはいけないのでは?」
教え方の上手なストライブ様からまた教えてもらえるのはありがたいけど。
「私も一緒に勉強できますので」
マスコット好き仲間と勉強会をすることになった。
「ではまた放課後に図書室で」
そんな話をしていた時にお兄様が図書室に迎えに来てくれた。
ストライブ様と一緒にいたことに驚いて険しい顔をしていた。
帰りの馬車の中で放課後に勉強会をすることになったと説明する。
「勉強なら私が教えてあげるよ」
「でも、もうストライブ様とお約束をしましたので。大好きなお兄様をお待ちしているあいだだけですよ」
だから安心してねとお兄様に抱きついた。